2017.10.16
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庶民の味方!話題のパック酒を飲んでみました

パック酒集合写真

日本酒と発酵フレンチのお店「SAKE Scene〼福」を経営する日本酒ラヴァー、簗塲友何里(やなば ゆかり)さん。家で飲む日本酒の魅力と楽しみ方を、ゆるりと綴っていただきます。今回は、 国際唎酒師の認定資格も持つ簗塲さんに、庶民の味方「パック酒」をきき酒してもらいました。

パック酒を見直そう

日本酒にこだわりを持っている方は、特に飲む機会が減っていると思われる、パック酒。カップ酒は最近、おしゃれに可愛く変身しているものも多く、親しみやすくなってきましたが、紙パックは、どうも風情がない…? でも、パック酒はコストを抑えて日本酒を美味しく飲めるので、私も見直し始めました。

最近のパック酒は、味の面でもかなり改良されています。例えば、今回飲んでみた菊正宗の「ギンパック」は、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で最高金賞を受賞したほどです!

パック酒は、大衆的で普段のみの日本酒。その味をべースに、様々な「こだわりの日本酒」を味わってみると、また日本酒の味わいの世界が広がっていくのではないでしょうか。
ではでは、パック酒、気になるお味は? 実際の味を検証してみましょう。

白鶴 まる

蔵元:白鶴酒造株式会社

【お父さん晩酌定番】

庶民のお酒、白鶴酒造の「まる」。白鶴オリジナル酵母と、麹四段仕込みで麹の旨味を引き出しています。

まずは、冷や(常温)で。香り穏やかで優しい味わいです。そして、スッと受け入れられる軽快さとあっさりと素直な味わいです。ぬる燗48度でも試してみましたが、さらにあっさりとして丸みだけが残る印象。特徴がなくなってしまうため、このお酒は常温がおすすめです。白身の刺身に酢味噌を付けながら、ご一緒にいかがでしょうか?

菊正宗 しぼりたてギンパック

蔵元:菊正宗酒造株式会社

【新酵母が生み出す高い香り】

低精白の普通酒でありながら「ほとばしるような」芳香を生み出す、新酵母を使用。ワイングラスでおいしい日本酒アワード2017最高金賞を、パック酒ではじめて受賞し、話題に。

普通酒なのに、フルーティな吟醸香が感じられ、酸と香ばしさが特徴的。優しい旨味の中にバナナやチョコのニュアンスを感じます。このお酒は、断然、冷や(常温)がお勧めです。冷で飲むことで、バランスの良い膨らみと香ばしさが楽しめます。

ふなぐち菊水一番しぼり スマートパウチ

蔵元:菊水酒造株式会社

【人気のふなぐち一番搾り便利パック】

菊水酒造の定番日本酒をスマートパウチで提供。生貯蔵酒ならではのフレッシュ感が人気です。アルコールはやや高めの19度。

まずは、冷や(常温)で。生原酒のコクとパワフルさが印象的です。香りはバナナやパイナップルの熟した、凝縮感のあるニュアンス。飲んだ後の余韻に少しの旨味を感じます。ちょっと冷やしても、生原酒の良さと軽快さが良いバランス、美味しいです。オンザロックにしても、もともとがパワフルなお酒だけに、ちゃんと味わいを主張してきます。氷で薄まるぶん飲みやすくなり、アルコールの刺激や、生貯蔵酒のパワフルさが苦手な方でもおいしく楽しめるでしょう。

パウチはちゃんと自立する形になっていて、上部には指をひっかける穴、そして注ぎ口には蛇口がついています。なかなか工夫されていますね。大人数でのピクニックなどにいかがでしょう?

福正宗 金色のしずく

蔵元:株式会社 福光屋

【モンドセレクション5年連続金賞】

金沢の蔵元、福光屋のハウスブランドであり、地元ではナンバーワンのシェアをもつお酒の紙パック版。日常の酒として地元ではポピュラーな日常酒で、モンドセレクションで5年連続金賞を受賞。

このお酒は、編集部に私のほうからリクエストした注目のパック酒です。まずは、冷や(常温)で飲んでみると…。旨味とコクは十分。きちんと米っぽさもあります。みずみずしく、仕込み水の良さも感じました。まろやかさが良いバランス。酸の柱もあり、飲み疲れしないお酒です。ゆるゆるとまた飲みなくなる日本酒ですね。飲み方は、この常温が一番向いていると思います。
試しにぬる燗45度にしてみると、香ばしさが出てきました。後口に、水あめのような甘さが残り、丸い味わいで、これまたゆるゆる飲めます。これなら、かけそばを合わせたいところ。

月桂冠 糖質70%オフ・プリン体ゼロ

蔵元:月桂冠株式会社

【ダブルでヘルシー】

独自製法により、大幅な糖質カットとプリン体ゼロを実現。糖質やプリン体の摂取量を気遣う健康志向のニーズに応えて生まれた製品です。

この8月に発売されたばかりの、健康志向の日本酒。柑橘系と相性の良い、後味のすっきり感が特徴的です。これなら、柑橘系の果物や、ハーブを漬けて飲んでみるのも良いでしょう。カクテルのように果物で酸味を足すとよりおいしく楽しめそうです。

パック酒を軽快に!

パック酒は、なんと言っても、瓶と違って、軽くて割れないのが良いところ。そして、容器の廃棄が楽なのも助かります。取り扱いのラクなパック酒は家飲み、普段飲みの日本酒にはピッタリです。サイズも900mlや500ml、そして180mlの1合サイズのものもあり、用途に合わせて購入しやすいですね。これからの季節、持ち運びに便利なパック酒を、屋外で試してみるのも新たな発見がありそうです。

 

※記事の情報は2017年10月16日時点のものです。

簗場友何里

簗場友何里

(やなば  ゆかり 日本酒専門店SAKE Scene 〼福 代表/株式会社SAKE Scene 代表取締役) 東京で日本酒と発酵フレンチのマリアージュの店を経営。発酵フレンチとは、酒粕や味噌や醤油といった発酵食品をソースに使ったフレンチ。アミノ酸が多く含まれ、日本酒との相性が良くなります。 外資系メーカーから転身し、小規模蔵元の日本酒、燗酒の魅力を世界へ広める事業を開始。ポジティブ、好奇心旺盛、思い立ったら吉日を胸に即実行!趣味は歌舞伎鑑賞。海外への日本酒PRと日本酒輸出事業も手がけています。 国際唎酒師 SSA認定Certified Sake Sommelier , Introductory sake professional講師 WSET Level 3 award in SAKE 日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート

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