盛り上がる日本ワイン、甲州葡萄No.1 ワイナリーを目指す「盛田甲州ワイナリー」を訪ねました。

葡萄の実りと共に今年もニッポンのワイン造りがはじまりました。9月の末、盛りのワイン造りを見せていただこうと、山梨県勝沼に盛田甲州ワイナリーを訪ねました。山梨が産んだ日本固有の葡萄品種、「甲州種」にこだわり、甲州種のワイン醸造ナンバーワンを目指す、老舗のワイナリーです。
インタビュアーとして、「バイヤーズレポート」コーナーでおなじみの酒問屋イズミックのバイヤー、青田さんにも同行していただき、工場長の井上公昭さんにお話を伺いました。

目次

二酸化炭素のモヤの中で絞られる果汁

二酸化炭素のモヤの中で絞られる果汁

白ワインづくりの第一歩、葡萄の搾汁を見せていただきました。収穫した甲州葡萄を房のまま、除梗破砕機という装置に投入。この機械を通ると、房から葡萄の一粒一粒が離れ、ばらばらになります。こうして一粒一粒にバラした葡萄を、搾汁機というドラムのような機械に入れ果汁を搾ります。このとき、果汁の酸化を防ぐため、冷却した二酸化炭素を容器に充満させて搾汁作業を行います。白い二酸化炭素のモヤ(?)の中に、淡いグリーンの果汁がしたたり落ち、なんだか幻想的です。こうして搾った葡萄果汁を醸造用のタンクに移し、酵母菌を加えて発酵させるのです。
ちなみに、赤ワインの場合は、果汁を絞らず、皮と実をそのままにタンク入れて仕込みます。この皮や種からでる成分が赤ワインの色や、味わいを醸し出します。

高品質なワインだけが「山梨」を名乗れる

高品質なワインだけが「山梨」を名乗れる

山梨の甲州葡萄100パーセントで造られたワインのうち、厳しい品質試験に合格したものだけが、産地名として「山梨」を名乗ることができます。国が主導してワイン産地のブランドを守るため、産地名を掲げた甲州ワインの品質を保障しているのです。それが「地理的表示 山梨(GI Yamanashi)」です。”GI Yamanashi”をうたったワイン、「シャンモリ山梨 甲州」を一本開けていただきました。

イズミック 青田

井上 このラベルの「山梨」は、地名を表しています。そして、甲州は葡萄の品種です。山梨ワインである一定の品質を見分けるには、ラベルに「山梨」と「甲州」が一緒に表示してある、というのがひとつの大きな目印になるんです。テーブルワインよりはひとランク上の「地理的表示つき」ワイン、ということで。

青田 フランスでいうところのAOCだったり、イタリアのD.O.Cみたいな、そういうものの、山梨版ということですね。

井上 そうですね。

青田 甲州らしい色ですね。透明感があって。(飲んで)酸味が柔らかくて飲みやすいですね、すっきりしていて。

井上 このワインに関しては、少し酸を残すように造っています。そのため、食事の最中に飲んで頂くことで、舌がリセットされるという効果もあります。

主役は葡萄。こだわりのワイン グランシャンモリ

盛田甲州ワイナリーの数あるラインナップの中でも、グラン・シャンモリ・シリーズは、ワインの作り手としての個性を追求したシリーズです。

盛田甲州ワイナリーの数あるラインナップの中でも、グラン・シャンモリ・シリーズは、ワインの作り手としての個性を追求したシリーズです。

青田 グランシャンモリへの想いを聞かせてください。

井上 グランシャンモリは、当社が造り手としてほんとうにこだわったもの、造り手が主役のワインです。グランシャンモリ アッサンブラージュというシリーズでは、日本各地の優良栽培地を訪ねて集めてきた葡萄を、地元の甲州葡萄にブレンドして、新しい世界を追求しています。そのため、表ラベルに品種名を表示しない場合もあります。2016年のものについては、甲州種に、この工場の敷地内の小さな畑で育てたシャルドネ種の葡萄とブレンドして味わいに幅をもたせました。

青田 先程の甲州とくらべて若干色が濃いですね。(香りをかぐ)少し樽の香りが…

井上 そうなんです。これは樽熟成させています。

青田 (飲んで)先程の甲州と比べると酸味が穏やかで、果実味が凝縮されている感じがしますね。

井上 そうですね、こちらのワインはソムリエさんが味を表現しやすいワインだと思います。色や香りや味の特徴を捕まえやすい。そして、このワインに合う料理も、具体的に出てきやすいんじゃないでしょうか。

青田 結構しっかりした料理でも合わせられそうです。

ところで、ワインは農業だと言われていますが、ワインの中で農産物としての葡萄の部分と、醸造の部分とはどういった関係なんでしょう?

井上 そうですね、圧倒的に時間がかかっているのは、農業の部分。ワイン造りは葡萄作りと言われていますが非常に大事だと思います。ワインの出来に関して言うと、だいたい8割が葡萄だと。

青田 あとの2割に、シャンモリならではエッセンスを加える、ということですね。

井上 エッセンス、と言っても、ワインになるために収穫された葡萄の邪魔をしちゃいけない、というのが基本です。それぞれの葡萄の良さがちゃんと出るようなお手伝いをする、ということだと思います。当社では葡萄がワイナリーに運び込まれてから、その様子を実際にみて醸造の方針をイメージします。作り手が、ああ造りたい、こう造りたいと、勝手に打ち合わせしてだけ造る、ということがないように心がけています。

青田 あくまで、第一は、葡萄だと。

井上 はい、そうですね。

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