日本酒のおすすめ銘柄15選! 最新トレンドも解説
王道のものだけではなく、「にごり酒」といった個性派まで、最近ではさまざまな味わいのものにスポットが当たり、注目度が上昇中の日本酒。でも種類が多いと選ぶときに迷ってしまいますよね。そんな時にピッタリのおすすめ銘柄を紹介!

今、注目を集める日本酒のタイプは?
その中でも、最近のトレンドともいえるのが、酵母。日本酒のアルコール度数や味に大きくかかわってくる酵母を工夫することで、これまでの日本酒のイメージとは一味異なった味わいです。
また最近では、蔵元の地元のお米を使った日本酒も増えてきています。同じ土地で誕生したお米と水を組み合わせることで、より深い味わいが楽しめる仕立てになっています。
このように幅広い味わいが楽しめるようになった日本酒。それだけに、何を選んでいいのか迷ってしまいますよね。
本サイト連載でもおなじみの青田さんに聞くと「迷ったときは、大吟醸酒がおすすめです。純米大吟醸酒だと、お米の出来によって味が左右されてしまうので、醸造アルコールを加えて味わいを安定させた大吟醸酒のほうが、日本酒初心者の人は飲みやすいと思います。そこから、好みの味を見つけていくのはいいかもしれないですね」と教えてくれました。

日本酒におすすめのおつまみは?

▼日本酒とチーズのマリアージュについての記事はこちら
日本酒のおすすめ銘柄《トレンド》
最近では日本酒造りに欠かせない麹や酵母にこだわった日本酒も。ワイン酵母といった日本酒造りでは珍しいものを使っていたりして、これまでの日本酒のイメージとは異なった味が楽しめるものもあります。
千代菊 純米酒 LIFE

盛田 純米 AR4
愛知県にある創業350年の蔵元・盛田が、日本酒の新たな味わいを求め、「名大桜酵母」を使って作った日本酒。甘酸っぱくてフルーティーな風味で、チョコレートやクリームソースのパスタとの相性も抜群。ロックやソーダ割りにしてもおいしく楽しめます。
ソムリエ青田
名古屋大学の桜の花から採取した「名大桜酵母」を使った変り種酵母の日本酒。甘口の白ワインを思わせる甘さと酸味が特徴的でデザートワインのように使えます。
越後鶴亀 ワイン酵母仕込み 純米吟醸
新潟県にある酒蔵・越後鶴亀が手掛ける日本酒は、清酒酵母ではなくワイン酵母を使っていて、フレッシュな酸味とフルーツのような甘味のバランスが絶妙。これまでの日本酒のイメージとは異なった味わいで、女性からの人気も高い日本酒です。
ソムリエ青田
ワイン酵母を使用した変り種酵母の日本酒。白ワインのような酸味とほのかな甘みが特徴的。こちらも食事とのマリーアジュを楽しみたい1本です。
日本酒のおすすめ銘柄《大吟醸》
酒米を50%以下まで磨いて作るのが大吟醸。だからこそ、雑味の少ないお米の旨味や風味が感じられます。ここでは、最近注目されている酒蔵の地元で収穫された酒米を使ったものを中心に紹介します。
龍力 大吟醸 米のささやき YK-35
兵庫県にある本田商店が製造する、平成28年全国新酒鑑評会で金賞を受賞した日本酒。兵庫県特A地区産山田錦の特上米100%を使用し、自社精米で35%まで磨いていて、雑味のないお米本来の旨味とフルーティーな風味が感じられます。
ソムリエ青田
地元で獲れた「山田錦」の中でも“特A”という最上級のものを使い、「山田錦」の旨味や甘味を最大限に引き出しています。
月桂冠 超特撰 鳳麟 純米大吟醸
酒米の王様といわれる「山田錦」と、すっきりとした後味に仕上がる「五百万石」を、精米歩合50%まで磨いて使用。さらに、低音で長時間かけてゆっくりと発酵させていて、華やかな香りと滑らかな喉越しが魅力です。
ソムリエ青田
歴史のある日本酒の大手メーカーが作っているものらしく、技術力がとても高いので、純米大吟醸ながらも味が安定していて、なめらかでフルーティーな味わいが楽しめます。
久比岐 和希水 純米大吟醸
新潟県の頚城酒造が作る、平成名水百選の「大出口泉水」が流れる棚田で育った酒米「越淡麗」を100%使用した純米大吟醸。一度だけ瓶燗火入れを行い、冷蔵瓶熟成させており、上品な香りが堪能できる日本酒に仕上がっています。
ソムリエ青田
新潟県産の酒米「越淡麗」、地元の水である「大出口泉水」で仕込んでいて、酒どころ新潟のテロワールを感じることのできる1本です。
日本酒のおすすめ銘柄《燗向きのお酒》
冷して飲むのとは異なった味わいが楽しめる燗。とはいっても、すべての日本酒が燗にしておいしいわけではありません。生酛造りや山廃造りといった少しクセのある日本酒の方が、燗にしたときに冷酒よりもまろやかな味が感じられます。
大七 純米生もと
福島県の大七酒造による、生酛造りの決定版ともいえるほど評価の高い日本酒。豊かなコクと旨味、酸味が折り重なり、深みのある味わい。後味のキレもよく、口の中にほのかに残る余韻が魅力的です。
ソムリエ青田
お米を均一に削るのではなく、偏平精米という方法を採用しており、燗をすることでお米の香りがより引き立ちます。ぬる燗が一番香りが感じられておすすめです。
末廣 伝承 山廃純米
「山廃」の考案者、嘉儀金一郎が大正時代に、福島県の末廣酒造で試験醸造を行った方法を100年にわたって受け継いで作られる日本酒。酸味と甘味のバランスがよく、丸みのあるまろやかな口当たりです。
ソムリエ青田
山廃仕込みならではの酸味やえぐみといった部分が燗にするとまろやかな口当たりになり、旨味にも膨らみがでて、冷やとは違った表情が感じられます。
菊正宗 純米樽酒
生酛造りで醸した専用の純米酒を、吉野杉を使用した樽につめ、ほどよくお酒に吉野杉の香りが移ったタイミングで取り出して瓶詰。本格派の辛口酒に吉野杉の爽やかで芳醇な香りが溶け込み、引き締まった喉越しが楽しめます。
ソムリエ青田
燗といえば樽酒。樽酒といえばやっぱり菊正宗。そんな菊正宗が樽酒専用に醸した純米酒で造った樽酒がこちら。メーカー推奨の飲み方は冷やですが、個人的にはぬる燗推奨。その旨さは折り紙つき。吉野杉の樽の風味が香ばしい1本です。
日本酒のおすすめ銘柄《にごり酒》
本来は取り除いてしまう“澱”を残した日本酒が「にごり酒」です。白く濁った見た目が特徴的で、濃厚でどっしりとした口当たりのものが多く、米の芳醇な香りが楽しめるとあって、最近人気を集めています。
白川郷 純米吟醸 ささにごり酒
岐阜県にある三輪酒造による、薄いにごり具合を意味する「ささにごり酒」という名前が付いたうすにごり酒。60%精米の純米吟醸もろみを網濾し、まろやかな味わいです。冷やすことで、豊かな風味とキレが感じられます。
ソムリエ青田
にごり酒は好き嫌いが分かれることが多いですが、にごり酒らしい、しっかりしたにごりがありつつ、重すぎない口当たりなので万人受けする味わいです。
白川郷 純米にごり酒
1級清酒の約2倍もの酒米を贅沢に使い、どぶろく祭にちなんで醸された純米にごり酒。どぶろくの製法を生かし、もろみそのままのため、とっても濃いにごりになっていて、米の持つ自然のおいしさが堪能できます。氷を浮かべ、ロックにしてもおいしいです。
ソムリエ青田
濃いにごり酒が好きな方にはもはや定番となったにごり酒がこちら。まるでどぶろくのような濃厚な味わいはにごり酒ラバーをうならせる1本です。
蓬莱 飛騨名物 飛騨のどぶ
岐阜県にある渡辺酒造店が作るにごり酒は、熟成したもろみを目の粗いふるいでこしてはいるものの、飲むというよりも食べるといった方がピッタリの超濃厚さが魅力で、自然の甘味が口の中に広がります。オンザロックやサイダー割りもおすすめです。
ソムリエ青田
アルコール度数18度の超濃厚にごり酒。ほぼ、どぶろくといっても過言ではないくらいの濃さはもはや飲むと言うより食べるにごり酒。クセになる1本です。
日本酒のおすすめ銘柄《プレゼント向きのお酒》
めでたい席で鏡開きが行われるなど、お祝い事と日本酒の相性は抜群。多彩な日本酒の中でも贈られた人に喜んでもらえるような日本酒をセレクトしました。
千代菊 30年に一度の奇跡 熟成古酒
岐阜県の酒蔵・千代菊による、原酒を蔵内で30年もの間、長期熟成させた古酒。きれいな琥珀色をしていて、熟成した白ワインのような色合い。ワイン酵母を使っているためか、熟成香がありつつも白ワインのような味わいです。
ソムリエ青田
ワイン酵母を使って、30年前に醸造した当時としてはチャレンジングな古酒というおもしろさはプレゼント向き。味は、すっきりとした酸味があり、白ワインのようです。
松竹梅 白壁蔵 澪 スパークリング清酒
米と米麹から引き出されたほんのりとした甘みと酸味のバランスが絶妙で、泡によってすっきりとした口当たりに仕上がっています。アルコール度数も5%と低めなので、日本酒初心者でも飲みやすいです。
ソムリエ青田
もはやスパークリング清酒の定番。新感覚の味わいは日本酒をあまり飲まない方にもおすすめで、女性に贈りたいデザインです。
越後鶴亀 特醸 純米大吟醸
すべての工程を手作業で仕込むことにこだわって作られた純米大吟醸。華やかな香りと穏やかな酸味、ふくよかな旨味と、すべての味が絶妙なバランスで折り重なっていて、繊細で上品な味わいが感じられます。
ソムリエ青田
“鶴亀”というおめでたい銘柄はまさに贈答向け。毎年、年末年始になると人気の出る銘柄です。プレゼントにピッタリな桐箱入り。
多彩な味わいの日本酒のから、自分の好みを見つけよう
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ソムリエ青田
独特の酸味が白ワインのよう。この味わいはブラインドで飲んだら日本酒だと分からないかもしれません。イタリアンによく合う新感覚の日本酒です。