モン・サン・ミッシェル好きならシードルを

アルコール度数5%前後 リンゴの発泡性ワイン

ところでシードルとはどんな酒なのでしょうか。ブドウでつくる一般的なスパークリングワインのアルコール度数は10%~12%です。シードルは5%~7%くらいのものが多いので、ほぼ半分だと思えばいいでしょう。辛口にするにはリンゴの糖分をしっかりアルコール発酵させるので、アルコール度数は高めになり、甘口は発酵を途中で止めて甘さを残すためアルコールは低めになります。
味わいは甘辛のほか、澱をきれいに取り除いたクリアータイプと少量の澱を残したクラウディタイプ(ボディを強調する狙いで澱を残すケースが多い)、ガス圧の強いものと弱いもの、ブルーベリーやブラックベリーなど他の果実を加えたものなどバラエティが豊富です。また、洋ナシでつくった「ペリー」もシードルと同じ柄製法でつくられ、香りの違いはあるもののよく似たスタイルです。
主な産地はフランス北部のノルマンディー地方やブルターニュ地方、イングランド南部(英国では「サイダー」と呼ばれる)です。スペインでは「シドラ」、ドイツでは「アプフェルヴァイン」と呼ばれ製造されているほか、ロシアや北米にもあります。

こちらはアメリカはオレゴン州ポートランドのシードル「2TOWNS」。創業者は趣味でビールづくりをしていたそうで、友人の結婚式にビールを提供したのが縁で、一緒にシードルをつくるメーカーを立ち上げたそう。オレゴン特産のフルーツを加えて、おいしくまとめていました。
こちらはアメリカはオレゴン州ポートランドのシードル「2TOWNS」01
こちらはアメリカはオレゴン州ポートランドのシードル「2TOWNS」02
シードルは長く果樹園(リンゴ農家)がつくる素朴な酒として、安価でカジュアルに楽しまれて来ましたが、近年は製法や素材にこだわったプレミアムクラスの商品が多く登場しています。
こうした動きは英国で先行して始まり、刺激されたフランスの産地も開発に乗り出して、プレミアムクラスが広まったと言われます。
またアメリカではクラフトビールのブルワリーが、ビールの醸造設備を利用して、独自性を追求したシードルを発売する例が目立ちます。アメリカでは「シードル」ではなく「ハードサイダー」と呼ばれることが多いようです。

日本でもワイナリー&ブルワリーが注目

日本の国内市場は大手ビールメーカーがつくる、品質が安定していてスッキリ飲みやすく、値段も手ごろな『ニッカシードル』や『キリンハードシードル』がリードしていくことでしょう。裾野の拡大には面展開できる体力と供給量が必要だからです。
一方で個性的なシードルが増え、バラエティは豊富になります。推進役は零細なワイナリーです。醸造所の稼働率を上げるためにも、ブドウより長い期間醸造できるシードルに注目しています。オリジナル商品を開発したいリンゴ農家からの委託醸造にも積極的で、同様に料飲店や酒販店が委託醸造するケースも散見されます。

さらに独自に酒造免許を取得するリンゴ農家も、青森、長野、北海道などで増えています。
日本でもワイナリー&ブルワリーが注目
これからは北米の動きに倣ってブルワリーにもシードルの開発も広がることでしょう。発泡酒製造免許でつくれるシードル風のものが多く誕生するのではないでしょうか。ちょっと楽しみです。


※記事の情報は2018年5月8日時点のものです。

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