日本酒の冬の楽しみ 寒の食材と新酒でほっこり!

冬本番! 冬は魅力的な食材が盛りだくさんだし、日本酒も新酒の季節を迎えます。日本酒と発酵フレンチのお店「SAKE Scene〼福」を経営する日本酒ラヴァー、簗塲友何里(やなば ゆかり)さんによる、冬の食材と新酒のお話。冬もやっぱり日本酒ですね!

ライター:簗塲友何里簗塲友何里
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海産物に根菜類 冬は美味しいものがいっぱい

牡蠣
いよいよ本格的な冬がやってきました! 冬の大きな楽しみといえば、美味しい食材です。蟹、ふぐ、あんこう、牡蠣など、冬の味覚は魅力的なものばかり。日本各地に美味しい魚介があふれています。
 
根菜
また、根菜類も美味しくなります。この寒い時期に収穫されたものは、大地のミネラルをしっかり吸収して甘くなった野菜が多く、他の季節にもまして美味しくなっていますね。ゴボウや人参、蕪や大根など、この時期ぜひ味わいたいものです。

鍋にしても美味しいものばかり。寒い外を横目に、温かい室内でぬくぬくお鍋、最高ですね。今年の鍋のトレンドに「発酵」というキーワードもあり、酒粕や味噌、チーズなど日本酒と好相性の鍋もよりどりみどりです!

日本酒は造りのシーズン 新酒をどうぞ!

新酒の搾り
全国の日本酒蔵で新酒が搾られる季節!
冬は、日本酒も新酒の時期を迎えています。秋に米の収穫を終え、日本酒の造りがスタートします。今年も10月頃から各蔵で造りの時期がスタート。米の種類や造りの仕方で異なりますが、徐々に11月頃から新酒が出荷されます。

新酒は、しぼったばかりの日本酒のため、味わいはとてもフレッシュ! このスルッと飲めてしまう、軽やかな味わいは、冷やして早めに飲み切った方が良いでしょう。

少し甘味を感じる優しい味わいの根菜類は、軽やかな新酒には良く合います。煮込みなどで出汁の効いた根菜を、新酒の爽やかさがさらりと引き締めてくれるのです。

この時期は、各蔵から造りのレポートが届き、今年はどんな味わいに仕上げてくださったのか、日本酒ファンの一人としてそわそわワクワクの時期です。酒屋さんからも、入荷情報が続々と届き、購買意欲が高まりますね。
 
新酒
おすすめの新酒は、大家高し酒造(神奈川)の残草蓬莱(ざるそうほうらい)純米しぼりたて。驚きのフレッシュ感です

冬の味覚と新酒を合わせる!

私が経営する日本酒と発酵フレンチのお店・SAKE Scene 〼福でも、この季節、あん肝や、ゴボウを使った料理がコースに組み込まれ、冬らしい食材がよく登場しています。

特におすすめしたいのが「あん肝とミモレット」という一品。濃厚なあん肝と、フランスのセミハードタイプのチーズ、ミモレットを合わせました。このお料理に特に合うのが、北陸の日本酒です。食材にすっと寄り添って独特のクセを包み込み、この時期ならではのマリアージュができあがります。この料理は、他にエシャロットやポワロネギを使っていることから少し青々しい味わいもあり、爽やかな新酒にもぴったりです。
 
あん肝とミモレット
あん肝とミモレット
あん肝と日本酒をご提供すると、どのお客様にも笑顔が広がり、ワクワクしてお食事してくださいます。中には、以前冬に旅行に行かれた時の思い出話に花をさかせ、ほっこり懐かしい表情をされている方も。

冬の味覚と日本酒の切り離せない組合せ。この時期ならではの楽しみをぜひご堪能くださいませ。

※記事の情報は2019年12月12日時点のものです

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