日本酒とデザートを合わせてみよう!

日本酒と発酵フレンチのお店「SAKE Scene〼福」を経営する日本酒ラヴァー、簗塲友何里(やなば ゆかり)さん。今回は、日本酒とデザートの合わせ方について。これが意外に合うんです。

ライター:簗塲友何里簗塲友何里
メインビジュアル:日本酒とデザートを合わせてみよう!

デザートに合う日本酒?

日本酒の懐の深さをお伝えするのに、実は甘いものにも合ってしまう! という特徴は、大事な要素かと思います。甘いものに日本酒を合わせると、日本酒の味が感じられなくなってしまうのでは? と思われがちです。しかし、日本酒のタイプを選べば、そうでもありません。

私の経営するSAKE Scene 〼福では、フレンチをフルコースでご提供しているため、最後にデザートもご提供することも多く、甘いものと日本酒のペアリングを日々研究しています。一概に、このタイプの日本酒にはこのデザート、という組み合わせは決まっていませんが、お店で評判の良いおすすめのペアリングをご紹介できたらと思います。ちなみに、私のお店の定番のデザートは、酒粕ガトーショコラや酒粕チーズケーキです。
 

ワインの要領で、甘いものには甘いお酒を合わせる

ワインには、デザートワインや貴腐ワインという糖度が高いものがあります。これをデザートと合わせるのです。特にフランスでは、甘いものと甘いものを合わせる文化があります。 日本人は、フランス人程甘党ではない人が多いので、なかなか馴染みのない組み合わせだと思います。

日本人はどちらかというと、抹茶やお茶で甘さをすっきり流すという方法が主流でした。苦味があればそれも良いのですが、あまり苦味がない日本酒では、甘さばかりが残ってしまい、日本酒の味が感じられ難くなってしまいます。そこで、甘いものには貴醸酒(きじょうしゅ)という、糖度の高い日本酒を、デザートワインのようにデザートに合わせるのが良いでしょう。

おすすめの貴醸酒は、栃木県渡邉酒造の旭興(きょくこう)「百(ひゃく)」です。リンゴのような酸味が印象的な爽やかな貴醸酒ですが、数値的には一般的な日本酒より10倍以上の糖度です。でも、飲んでみると、そんなに甘くは感じません。ストレートやロックをデザートに合わせても良いですし、サイダーで割ったり、アイスにかけても美味しいです。
渡邉酒造の貴醸酒、旭興「百」
渡邉酒造の貴醸酒、旭興「百」

このお酒、私のお店では酒粕チーズケーキに合わせておすすめしています。
 
酒粕チーズケーキ
貴醸酒と相性抜群の酒粕チーズケーキ

貴醸酒も熟成していると、出汁のような旨味が増し、ウイスキーのような深みのある味わいになります。その場合は、チョコにも合い、酒粕ショコラにも良く合います。貴醸酒については、以前に詳しい記事を書いていますので、ご興味があればこちらも読んでみてください。
「あまーい誘惑「貴醸酒(きじょうしゅ)」。デザートにぴったりな甘口日本酒をご存知ですか?」
 

さっぱりと発泡系の日本酒を合わせる

もう少しさっぱりとデザートとお酒を楽しみたいということであれば、発泡感のある日本酒もおすすめです。スパークリング日本酒は、甘味を爽やかに包み込んでくれます。酸味のあるものは、フルーツの乗ったパイや、マカロンなどにも良く合います。
 

酸味が特徴的な山廃仕込みの日本酒もおすすめ

甘いものには、ヨーグルトのような酸味があり、乳酸を感じる山廃仕込みの日本酒も良いでしょう。山廃仕込みの日本酒はしっかりとした強い味わいを感じやすいですが、冷酒で爽やかに飲めるタイプもあり、そんなタイプは、チーズケーキや卵を使ったデザートにもお勧めです。お燗にして合わせるのも、日本酒上級者のようなオツなペアリングではないでしょうか。

いかがでしたか? 甘いデザートにも合う懐の深い日本酒。ぜひデザートと日本酒を合わせて、また日本酒の新たな魅力を発見してみてくださいね。
 
この記事の情報は2019年5月22日時点のものです。
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