今年の忘年会で話題は「キャッシュレス決済」&「ラグビー」

今年も忘年会シーズンがやってきました。今回の酒飲みほぼ100人に聞くアンケート「酒飲みのミカタ」のテーマは令和最初の忘年会です。あなたが幹事になったら、どんなフードやドリンクを用意するか、どんなニュースが話題になりそうかをお聞きしました。

メインビジュアル:今年の忘年会で話題は「キャッシュレス決済」&「ラグビー」

「個別オーダー」と「プレミアム飲み放題」が人気

まず、仲間との少人数の忘年会でのドリンクについて聞きました。最近の宴会では飲み放題プランにすることが多いようですが、アンケートでは「個々に好きなものを注文できるようにする」が37%でトップでした。ビール、ハイボール、地酒、焼酎、ワインなど、酒好きたちの好みは様々です。忘年会でも自分の好きな酒や銘柄を選んで楽しみたいということの表れでしょう。
仲間との少人数の忘年会でのドリンクは?アンケート結果
僅差で続いたのが「プレミアム飲み放題」で35%です。ビールがプレミアムビールになるなどグレードがワンランクアップし、選択肢も豊富になるこの種のプランは酒好きたちからも支持されているようです。あらかじめ支払額を確定させられる飲み放題は、幹事の負担を軽減させます。酒好きな参加者と世話役(幹事)の落としどころとも言えそうです。

今どきの幹事の気配り「避けなければならない食材をチェック」

上下関係に気を遣う少しオフィシャルな忘年会では、幹事役はフード&ドリンクに関してどんなことに気を配っているのでしょうか。アンケートでは「参加者にさまざまな事情で避けなければならない食材の有無を確認する」とした方が44%で最も多くなりました。現代の日本では健康上の理由で控えている食材がある方、肉類を食べないベジタリアンや乳製品など動物性のものを一切摂らないビーガン、宗教上の理由で食にタブーがある方も少なくありません。この項目がトップになったことは、食への姿勢が多様化したことと強く関係していると言えそうです。
上下関係に気を遣う忘年会でのドリンク&フード選択アンケート結果

自宅での忘年会「低アル&ノンアル」は必須アイテム

気の置けない仲間と自宅での忘年会で用意するドリンクを聞いたところ、上位には「ジンジャエールやソーダなどの発泡性のソフトドリンク(58%)」「ノンアルコールビール(53%)」「ペットボトルのお茶(46%)」など、ソフトドリンクが並びます。飲み会のイメージが強い忘年会ですが、参加者には飲めない方や飲まない方も大勢います。場を共有する人たち全員が楽しめるような配慮は重要です。
自宅での忘年会で用意するドリンクアンケート結果
ちなみに最近、よくおいしくなったと言われるノンアルコールビールは味わいが進化しているだけでなく、内臓脂肪を減らす機能がある成分を含む『サントリー からだを想うオールフリー』や、脂肪の吸収を抑え糖の吸収を穏やかにする『キリン・パーフェクトフリー』など健康サポート系の新製品も登場しています。
サントリーからだを想うALLFREEとキリンPERFECTFREE
休肝日や運転するときだけでなく清涼飲料として仕事中に飲む人も増えているそう。
酒類では「ビール」がトップで53%、大吟醸酒などの「フルーティな日本酒」が39%、「アルコール度数が5%未満のチューハイ」が33%、「伝統的なタイプの日本酒」32%、「プレミアムビール」31%、「スパークリングワイン」30%と、ここまでが3割を超えました。
獺祭
地酒の超人気銘柄『獺祭』はフルーティな酒の代表格
興味深いのはチューハイで上位に挙がったのは、近年急拡大したアルコール度数が高いストロングチューハイではなく、『サントリーほろ酔い』に代表される低アルコールタイプだったことです。酒に弱い人が飲むだけでなく、長時間の飲み会にも無理なく付き合える点が理由でしょう。忘年会などパーティでは欠かせないものになっていることがわかります。
ほろ酔い各種
低アルコールチューハイが元気。酔いすぎないところだけでなく、懐かしいフレーバーや季節限定品が次々に登場するところが人気
反対にストロングチューハイ(13%)と新ジャンル(6%)が低かったのは、普段カジュアルに飲む酒というポジションが固まっているからでしょうか。

日本酒好きの20代の定番は「和らぎ水」

自宅で忘年会をするときに気を付けていることを自由に記述してもらったところ、ちょっとおもしろいコメントがありました。20代では日本酒を飲むときに「和らぎ水」を用意するという声が目立ったのです。これは酒と同量の水を飲むと悪酔せず、翌朝も残らないというもので、日本酒の酒蔵たちが20年ほど前から推奨している飲み方です。本当に効果抜群なので、ぜひ試してみて欲しいと思います。

【20代】
●和らぎ水を用意し、参加者が悪酔いしないようにする(男性)
●水を用意する 空腹では飲まない (女性)
●会費は前集金制にしています。途中退室やら酔ったなどと手間が発生しやすいからです。(男性)
●お水と氷は割り材として絶対に用意しておく。お酒は足りなくならないように多めにする。(女性)
日本酒造組合中央会 和らぎ水推奨ポスター
日本酒造組合中央会ホームページより
30代・40代では和らぎ水に加えて「エコ」なコメントが登場しました。「器にプラスチック製のものは使わない」というのがそれ。最近は日本でもストローも紙製にしたり、エコバックを持参して買い物をしたりするように変わりつつあります。この夏ハワイに行った友人は、プラゴミ削減の動きの広がりに驚いていました。買い物をしてもまったくプラ袋を貰えずあたふたしてしまったのだとか。

【30代・40代】
●周囲には日本酒が好きな人が自分も含めて多いので、和らぎ水はとても気を付けているし重視しています(男性)
●もしシェアしたいものがあれば(食品、お酒で)、持参してもらうよう呼び掛けること(男性)
●器にプラスチック製のものは避ける(女性)
●メンバーのお酒の好みとそれに合う料理(野菜多め)(女性)

そして50代以上の方のコメントは「おいしいおつまみ」に集中しました。こんな感じです。3人目の方のフードロスを出さない心がけも時代を感じます。

【50代以上】
●おつまみは野菜や肉料理、魚料理、スナックなど素材がバラエティーに富むようにしている。(女性)
●料理に合うこと、あまり保守的ではいけないし、試すことも必要だが、基本があっての話である。(男性)
●酒もつまみも余る。特に食材を無駄にしないように気を配り、可能ならおつまみはみんなで持ち帰ってもらう。缶や瓶の酒類は無駄に開栓しないようにする。今は結構この点に気を使うと印象が良くなる。(男性)

忘年会での話題は「キャッシュレス化」と「ラグビー」

今年の忘年会でわだいになりそうなニュース
今年の忘年会の席で話題になりそうなニュースは「キャッシュレス化の進行(51%)」が第1位です。年初から各社が二次元バーコード決済の利用促進に大々的なキャンペーンを展開し、10月の消費税増税後にはキャッシュレス決済すると増税分以上がポイント還元される例も続出しています。高齢者の利用は難しいという見方もありましたが、コンビニエンスストアやスーパーなどでの買い物で日常的に使う姿を見るようになりました。


第2位は日本中を沸かせた「ラグビーW杯で日本代表の活躍(48%)」です。日本代表チームのテーマとして掲げられた「One Team(ワンチーム)」は流行語大賞も受賞しました。

第3位は「消費税の増税」でここまでが40%を超えました。

さて、今度の忘年会、貴方はどんな話題で盛り上げますか?


【調査概要】
調査時期:2019/11/29~12/1
調査方法:インターネットによる自記入式アンケート
サンプル数:103人(酒好きな方々)
 

  

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※記事の情報は2019年12月11日時点のものです。
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