「世界のお酒は二種類に分けられる」知っておきたい醸造酒と蒸留酒のコト

世の中には、いろんなお酒があります。が…大きくわけると二種類に大別できるんです。
さっそく世界の主なお酒をふたつのグループに分けてみましょう。
<グループA>
日本酒、ワイン、紹興酒、シードル、ビール
<グループB>
焼酎、泡盛、ウイスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ
グループAはアルコール度低め、Bは高めな印象があるかもしれませんが、このグループはアルコール度数でわけたものではありません。製造方法によってわけたものです。

メインビジュアル:「世界のお酒は二種類に分けられる」知っておきたい醸造酒と蒸留酒のコト

【醸造(じょうぞう)酒】微生物にお酒を作ってもらおう!

例えば、Aグループに属するワイン。一説には、紀元前4,000年のメソポタミアが発祥だそうです。葡萄の果汁に含まれる豊富な糖分を、葡萄実の皮にすみついた微生物、酵母が分解して発酵させアルコールに変えることでワインができあがります。日本酒の場合は、お米のデンプンを麹菌が糖に変え、それを酵母が発酵させてアルコールを作ります。このように原材料から、微生物を使ってアルコールを作る工程を「醸造」といい、グループAのお酒を「醸造酒」と呼びます。

【留(じょうりゅう)酒】もっとアルコールを!

グループBは、グループAの醸造酒のような方法でアルコールを作ったあと、さらにアルコール度を高める工程を経て出来上がるお酒です。醸造して作ったお酒をじわじわ温めていくと、沸点の低いアルコールが早々に蒸発しはじめます。こうして気体になったアルコールを冷やして液体に戻すと、まんまと高濃度のアルコールを手にすることができるのです。この工程を「蒸留」といいます。蒸留を繰り返していくと、ついには、99.9%といったほぼ純粋なアルコールを取り出すことさえできます。
例えば、蒸留酒の代表選手、ブランデーは、醸造酒であるワインを蒸留して作ります。そのアルコール度数は40~50度。というわけで、グループBのお酒を「蒸留酒」と呼びます。

醸造酒でも、どんどん酵母をふやし発酵を進めればじゃんじゃんアルコール度が高くなりそうなものですが、そこは酵母も生き物。あまりに高いアルコール度数になると、自分で作ったアルコールのせいで死んでしまうのです。その限界は高くてもアルコール度数20度と言われます。つまり、それ以上のアルコール度数の醸造酒を作ることはできないというわけです。その壁を超えるには蒸留しかないのです。
蒸留酒は、高濃度のアルコールが欲しくてたまらない、人類の知恵?いや欲?の象徴なのかも。

醸造酒は、ワインのボジョレーヌーボーや、日本酒の「新酒」があるように、出来上がったら比較的すぐに飲むことができます。お酒によっては醸造のあとタンクや瓶で一定期間熟成させるものありますが、基本的に「新酒」が存在するのが特徴です。

蒸留酒は、多くの場合、長い時間をかけて「熟成」が行われます。ブランデーやウイスキーは、長いものでは数十年もの熟成を経てお酒になります。その長い熟成の間に風味が増したり、樽の香りが移って味わい深くなったり、お酒が成長、成熟していくのが蒸留酒です。

ちなみに、第三の酒として蒸留酒にハーブなどを加えたり、シロップや着色料で調整した「混成酒」とよばれるものもあります。

一般には、蒸留酒のほうが含まれる不純物が少なく、二日酔いになりにくい、と言われますが、二日酔いとは、つまりは飲み過ぎのこと。醸造酒、蒸留酒とも、適度な量で家飲みをお楽しみ下さい。


※記事の情報は2017年8月16日時点のものです。

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