西村まどかのサケ・コレクション⑤ 「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021」表彰式レポート

唎酒師の資格を持つタレントの西村まどかさんが、日本酒のコンテスト「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」表彰式をレポート。出品された1000点のうち最高金賞はわずか57点。表彰式には全国から蔵元が駆け付けました。

メインビジュアル:西村まどかのサケ・コレクション⑤ 「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021」表彰式レポート

表彰式の司会にチャレンジ

4月に審査員として参加した「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021」の表彰式が6月3日に行われました。今回の私の役割は、なんと司会です。
司会なのでワンピースでシックに装いました
司会なのでワンピースでシックに装いました

はじめに11回目となる今年のアワードを解説します。

出品は、全国261社から1000点で過去最高を更新しました。 審査員は40人。トップクラスの酒造技術者をチームリーダーにして、日本酒の販売のプロ、ジャーナリストなど40人の審査員が、リーデル大吟醸グラスおよび純米グラスを使って、ブラインドで審査しました。

私も審査員のひとりとして、100種類以上の日本酒を評価したのですが、飲み比べていくうちに自分の好みや、優れていると思うものが明確になっていきました。冷静に客観的に酒の良し悪しを見たつもりですが、「これ、おいしい。私の大好きなタイプ」とビビビと来るものもいくつかあり、どこのお酒かとても知りたくなりました(我慢して見ていません)。 ですから、どの日本酒が選ばれたのか、審査結果の発表をわくわく、ドキドキしながら待ちました。
審査は集中してテイスティングし、冷静に評価しました
審査は集中してテイスティングし、冷静に評価しました

そして、最高金賞57点、金賞253点が選出されました。おめでとうございます!  最高金賞は審査員の平均スコアで上位5.7%に入ったものということです。

アワードの公式ホームページでも全受賞商品が見られます。このコラムを読み終わった後で、ゆっくりご覧ください。

最高金賞受賞酒は、どれを飲んでも、誰が飲んでも、間違いなくおいしいです。本当に選りすぐりのお酒たちです。唎酒師の私、西村まどかが保証します!

ワイングラスで日本酒の楽しみ方が広がりました

表彰式の冒頭で主催者を代表して、老舗の酒問屋、コンタツ株式会社代表取締役社長 津久浦慶明さんが祝辞を述べられました。

そのなかで「このアワードはお酒の優劣を競うことが目的ではなく、ワイングラスで日本酒を楽しむスタイルを広めるためにやってきました。11年やってきてワイングラスで提供する飲食店や居酒屋がたくさんできたと思います」とおっしゃっていました。
実行委員会を代表して祝辞を述べた津久浦慶明さん
実行委員会を代表して祝辞を述べた津久浦慶明さん。老舗の酒問屋の社長です
本当にその通りだと思います。私もおうち時間にワイングラスで日本酒を楽しむことが増えました。かわいいお猪口も好きですけれど、ワイングラスは香りがわかりやすく、お酒を隅々まで味わえる感じでハマっています。お猪口ではわかりにくいお酒の透明度、粘性もよくわかります。

逆に言うとワイングラスで飲むとお酒の悪いところも見えてしまうということです。酒蔵はより繊細な味わいや技術が要求されるようになったのではないでしょうか。
日本醸造協会の元会長の石川雄章先生
審査の講評は日本醸造協会の元会長の石川雄章先生。日本醸造協会は酒蔵に「きょうかい酵母」を供給・販売しています

大鶴義丹さんからトロフィーを授与

さあ、いよいよトロフィーの授与です。今年のプレゼンターは俳優の大鶴義丹さんです。アシスタントを「2020 Miss SAKE」準グランプリの須山梨菜さんが務めました。
大鶴義丹さん
大鶴義丹さんは日本酒が大好き。酒サムライも叙任されています
大鶴さんはすらっと背が高く大人の雰囲気が素敵です。

そして最高金賞を受賞された方々に授与されるトロフィーもまた素敵でした。審査で使用したリーデルグラスに、このアワードのロゴが彫り込まれています。
トロフィー
リーデル大吟醸グラスと純米グラスにサンドブラストで大会ロゴが入っています。台座には賞名と部門名が書かれています
受賞された1社ずつステージで記念撮影をされている姿を見て思ったのですが、どの蔵元からも自信と誇らしさが感じられ、素敵な表情をされていて、とてもかっこよかったです。
プレミアムスパークリングSAKE部門で最高金賞を受賞した人気酒造(福島県)
受賞された蔵元はみな誇らしげ。写真はプレミアムスパークリングSAKE部門で最高金賞を受賞した人気酒造(福島県)。銘柄は「人気一」
3つも最高金賞を受賞した七笑酒造(長野県)
3つも最高金賞を受賞した七笑酒造(長野県)。銘柄は「七笑(ななわらい)」
こちらも最高金賞を3つ受賞した小西酒造(兵庫県)
こちらも最高金賞を3つ受賞した小西酒造(兵庫県)。銘柄は「白雪」

この連載でこれまでに酒造りに関わるたくさん方々にお会いしてきました。酒造りにはいろいろな立場で多くの方が関わり、時間と手間をかけ、高い技術と強い気持ちで向き合っていることを、肌で感じてきました。

審査はひとつのお酒を1分ほどで評価していきます。香りをとり、口に含んだ瞬間に勝負が決まります。しかも審査員はお酒のプロです。アワードを受賞すると酒蔵の士気があがり、社内が盛り上がるというのもわかります。

今回はコロナ禍で制約はあったものの、司会という立場で携われることができて本当に光栄に思います。ありがとうございました。
西村まどかとトロフィー
これからも日本酒の奥深さを伝え、楽しみ方を探して発信していきます!

ワイングラスでおしい日本酒アワード公式HP

※記事の情報は2021年6月17日時点のものです。


 ▼参考サイト
西村まどか Instagram Twitter

日本酒のソムリエ唎酒師

 

  

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