西村まどかの目指せ!唎酒師⑧ 合格できました‼

タレントの西村まどかさんが「唎酒師」を目指す連載コラム第8弾。「唎酒師」に無事合格した西村さん、さらに学びを深めるべく「日本酒&フード ペアリング Luxury Seminar〜日仏の料理ペアリング体験に遊ぶ、『日本酒の味わい』楽しみ方の真髄。〜」へ。その模様をレポートします!

ライター:西村まどか西村まどか
メインビジュアル:西村まどかの目指せ!唎酒師⑧ 合格できました‼

憧れの「唎酒師」に合格しました

4月から始まった「西村まどかの目指せ!きき酒師」プロジェクト。これまで7回の連載でお伝えしてきましたが、たくさんの経験を積んで勉強してきました。日本酒だけでなくお酒全般の基礎知識を知ったり、ペアリングを体験したり、様々な歴史を学んだり、地元福井の酒蔵へ行ったりと、とても濃密な時間を過ごしてきました。ご覧のとおり試験勉強用に作った"日本酒ノート"は、あっという間に一冊埋まりました。
勉強ノート
こんなにノートをとったのは学生の時以来です。何事も勉強は大事ですね
そして長い長い試験を終えて(※前記事参照)、おかげさまでこの度、「合格」しました! 憧れの日本酒のソムリエ「唎酒師」になることができました。嬉しすぎます。徹夜した甲斐がありました。たくさんの方々のサポートや応援のおかげです。この場を借りて、お礼申し上げます。本当にありがとうございました!

唎酒師の勉強をしていくうちに、普段お酒を飲む時も、知識があるおかげでより美味しく飲めたり、お友達へちょっとしたアドバイスが出来て喜んでもらえたりと、私自身が今までよりまたさらに、日本酒が好きになっていました。でもゴールはここではなく、唎酒師になってスタートだと思っているので、これからも自分に出来ることを見つけて どんどん発信していきたいです!

まどかの学び① 日本酒を知る近道はたくさんの飲み比べ

ということで、早速勉強。合格祝いを兼ねて唎酒師を認定しているFBO(料飲専門家団体連合会)が主催する、超ゴージャスなペアリングセミナーに参加してきました。その名も「日本酒&フード ペアリング Luxury Seminar〜日仏の料理ペアリング体験に遊ぶ、『日本酒の味わい』楽しみ方の真髄。〜」です。会場はホテル椿山荘東京。初夏には蛍が舞う庭園が有名ですが、お邪魔したのは初めて。緑豊かでとても素敵なところでした。
セミナー会場にはド~ンと酒樽が並んでいました
セミナー会場にはド~ンと酒樽が並んでいました
次の講義でサービスされる日本酒をチェック。入手が難しい人気銘柄もありました
次の講義でサービスされる日本酒をチェック。入手が難しい人気銘柄もありました
料理と日本酒のペアリングや、グラスのこだわり、世界のトレンドやヴィンテージについてなど、いろんな角度から、日本酒の楽しみ方を教わりました。午前9時から午後9時まで、5つの講義が連続する豪華でハードなスケジュール。朝から丸一日ずっとお酒をいただいて本当に贅沢な一日、テイスティングした日本酒はなんと30種類以上です。お酒好きな私ですが、さすがに一日でこんな種類を飲んだのは初めての経験でした。

で、飲み終わって思ったのは日本酒を知る近道は、まずは飲み比べの数だなと。ただ飲むのではなくて、ちょっと考えながらいくつも飲んでいくと、読んだことや聞いたことがなるほどとわかります。練習は質が大切ですが量も同じくらい大切ですね。
こんなにたくさんの日本酒に囲まれて幸せでした
こんなにたくさんの日本酒に囲まれて幸せでした

まどかの学び② もっとも味を左右するのは酵母

学んだことが盛りだくさんで、すべてお話しできませんが、特に印象に残ったことをいくつか。 『仙禽(せんきん)』をつくる薄井一樹さんのセミナーでは同じスペックのお酒で、それぞれ米の品種が違うもの、速醸酛と生酛のものをテイスティングしました。使っている米が違っても味が似ていたり、キレイな味わいで速醸酛だと思ったものが生酛造りだったり。

薄井さんによるとつくり方次第で日本酒の味は大きく変わり、似たものに仕上げるとプロでも原料米の違いや速醸酛と生酛を見分けるのは難しいのだそうです。そして酵母の影響がとても大きいのだとも。実際、飲み比べてみると薄井さんの言うとおり容易には見分けられませんでした。
同じスペックで香味データもほぼ同じに揃えた『仙禽』
同じスペックで香味データもほぼ同じに揃えた『仙禽』。違いは原料米(山田錦・雄町)と酒母(速醸酛と生酛)。唎き分けられた人はわずかでした
講師の株式会社せんきんの薄井一樹社長と
講師の株式会社せんきんの薄井一樹社長と

まどかの学び③ ワインと日本酒を同じコースで楽しむ

コンラッド東京のソムリエ北原康行さんの講義はペアリングディナーでした。日本酒とお料理との組み合わせと思っていたら、スパークリングワインや白ワインも出てきて、ワインと日本酒を一緒に楽しんでいいんだと、新鮮でした。 同じ料理でも、日本酒と飲むのとワインで飲むとでは料理の表情が全く変わって楽しかったです。どちらもそれぞれ魅力があって勉強になりました。
ビーフに日本酒と赤ワインを合わせて比べ
ビーフに日本酒と赤ワインを合わせて比べました。自由に組み合わせると楽しさが増します
コンラッド東京の北原ソムリエ
コンラッド東京の北原ソムリエがプロデュースしたペアリングディナー。最高においしかったです

まどかの学び④ スワリングはグラスの内側にお酒を回す

グラスメーカーのリーデル社の庄司大輔さんの講義では、グラスの知っておくと便利な有益なポイントもたくさんありました。日本酒をワイングラスで飲むことも多いですが、お酒を注ぐのはグラスの一番太い所までと思っていました。一番香りが立つのは一番太い所の1~2cmほど下がよいそうです。

そしてスワリング(グラスを回す事)で重要なのは、回す事よりグラスの面に液垂れを付けることだそうです。 香りがより立つのだそう。ただくるくる回してるだけじゃだめですね。
リーデル社のグラスエデュケーター庄司大輔さん
リーデル社のグラスエデュケーター庄司大輔さん。グラスの口径とすぼまり具合で、酒が口に入って来る速度と流れが違い味の印象が変わるそう

まどかの学び⑤ ペアリングの可能性

それから驚いたのが日本酒に直接、粉山椒を入れる飲み方です。試してみると、スッキリしつつも旨味があって、鼻から抜ける香りも本当に心地よかったです。紹介してくれたのは独創的な日本酒ペアリングで注目されている千葉麻里絵さん。籠に盛られたたくさんの小鉢料理と、2種類のお酒を合わせて違いを知る体験もとても美味しかったです。
日本酒にも粉山椒を少々
竜田揚げにスパイシーな粉山椒を振ったら、日本酒にも粉山椒を少々。さわやかな香りが広がりました。
籠に盛られた小鉢料理
お料理を食べながらお酒を飲んで口の中で合わせると新しいおいしさが出てきました
ペアリングランチの講師の千葉麻里絵さんと。左は酒文化研究所の山田聡昭さん
ペアリングランチの講師の千葉麻里絵さんと。左は酒文化研究所の山田聡昭さん
当たり前が大きく変わったこの時代、日本酒も伝統を大事にしながらも、新しい発見や、新しい組み合わせなどもどんどん試して、自由に楽しんでいきたいなと思いました。

まどかの学び⑥ 教える側を目指して頑張ります!

今回は、セミナーを受ける側だったのですが、次は教えられるように、もっと知識と能力を高めたいと思いました。この贅沢なセミナーは、講師の方々が皆さんユニークでお話の内容も深く本当に楽しかったです。朝10時からスタートして気付けば外は真っ暗、それからディナーのペアリングでしたが、あっという間でした。
大先輩で日本酒スタイリストの島田律子さん
大先輩で日本酒スタイリストの島田律子さん。お酒に詳しくない方にわかりやすい伝え方がとても参考になりました。ありがとうございました
「西村まどかの目指せ!きき酒師」は今回でいったん終わりますが、今度は「唎酒師 西村まどか」としてお目にかかりたいと思います。自分自信がお酒を楽しんで、唎酒師の責任と自信を持って、より多くの方々にお酒の楽しみ方をお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いします 。

最後に応援してくださった皆さま、そしてずっとサポートしてくださった酒文化研究所の皆さま、本当にありがとうございました。

さあ、ここからがスタートやー。がんばります!
日本酒はもちろんほかのお酒も勉強したいです
日本酒はもちろんほかのお酒も勉強したいです
※記事の情報は2020年12月14日時点のものです。
 
▼参考サイト
西村まどか Instagram Twitter

日本酒のソムリエ唎酒師

  

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