去年、家飲みに一番お金を使った「家飲みタウンNo.1」は?

餃子を日本一食べる市が話題になりますが、これの家飲み版を調べてみました。日本酒の第2位は秋田市で3位は熊本市。ビールは札幌市と大阪市、ウイスキーは札幌市、千葉市と続きます。ではトップはどこでしょうか。

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日本酒トップは群馬県前橋市

家飲みで日本酒にお金をもっとも使った県庁所在地を調べてみました。総務省が毎年おこなう「家計調査」では、世帯ごとにそんなお酒にいくら使ったかがわかります(消費支出金額)。

2020年の結果を見てみると、5位新潟市、4位金沢市、3位熊本市、2位秋田市と酒どころが並ぶなか、トップは群馬県の前橋市でした。全国平均は1世帯当たり年間4,746円のところ、前橋市は8,852円と1.9倍弱も支出しています。ちなみに2位の秋田市は8,500円、3位の熊本市は8,063円です。
JR新前橋駅前の酒専門店「高橋与商店」がつくった記念バッチ
JR新前橋駅前の酒専門店「高橋与商店」がつくった記念バッチ
鳥めし
『翔んで埼玉』では「群馬県民には鳥めしでも食わせておけ」と言われましたが、濃い味付けでご飯も酒も進みます

焼酎のトップは宮崎市

焼酎は宮崎市が山口市、北九州市を抑えて第一位です。ここまでが世帯当たり消費支出金額10,000円を超えています。芋焼酎の本場である鹿児島市は4位で9,589円です。以下、熊本市、那覇市、大分市、福岡市と九州・沖縄の町が名を連ねます
宮崎といえば地鶏の炭火焼き、宮崎牛など焼酎がおいしいものばかり(写真提供:宮崎観光情報旬ナビ)
宮崎といえば地鶏の炭火焼き、宮崎牛など焼酎がおいしいものばかり(写真提供:宮崎観光情報旬ナビ)
全国の居酒屋のメニューで見かけるようになったチキン南蛮は宮崎発祥(写真提供:宮崎観光情報旬ナビ)
全国の居酒屋のメニューで見かけるようになったチキン南蛮は宮崎発祥(写真提供:宮崎観光情報旬ナビ)

ビールのトップは千葉市

ビールの消費支出金額が最多だったのは千葉市で世帯当たり16,964円でした。全国平均の9,597円の1.8倍弱で、2位の札幌市、3位の大阪市を3,000円以上上回っています。千葉名産といえば落花生。乾燥させたピーナッツも殻ごと茹でた茹で落花生もビールにピッタリのおつまみです。
茹で落花生は珍味コーナーで見かけるようになった。ビールにおすすめ
茹で落花生は珍味コーナーで見かけるようになった。ビールにおすすめ
房総でとれる鯵のなめろう。新鮮な鯵を味噌と叩いた千葉名物。酒の肴にぴったり
房総でとれる鯵のなめろう。新鮮な鯵を味噌と叩いた千葉名物。酒の肴にぴったり

新ジャンル・発泡酒のトップは高知市

新ジャンル・発泡酒の使用費支出金額が最多だったのは、酒豪イメージの強い高知市でした。大分市、青森市、熊本市、大阪市がベスト5です。
高知といえばカツオのたたき。気軽に新ジャンルと楽しむのもいいもの
高知といえばカツオのたたき。気軽に新ジャンルと楽しむのもいいもの
高知市の日曜日の朝市はつまみの宝庫。春先に並ぶトマトの味が忘れられない (写真提供(公財)高知県観光コンベンション協会)
高知市の日曜日の朝市はつまみの宝庫。春先に並ぶトマトの味が忘れられない (写真提供(公財)高知県観光コンベンション協会)

ウイスキーの第1位は熊本市

ウイスキーの消費支出金額のトップは熊本市です。世帯当たり4,533円支出は、全国平均の2,023円を2.3倍弱です。熊本市は本格的なバーが多いようで、洋酒文化が浸透しているのかもしれません。2位は札幌市で3,949円、3位は千葉市の3,564円です。
数年前に訪れた熊本市内のBar Blueさん。「『サントリーオールド』は水割りでおいしい」とすすめられて一杯いただいた
数年前に訪れた熊本市内のBar Blueさん。「『サントリーオールド』は水割りでおいしい」とすすめられて一杯いただいた
熊本地震から5年。被害の大きかった熊本城は天守閣を再建し、今年4月から内部を公開した
熊本地震から5年。被害の大きかった熊本城は天守閣を再建し、今年4月から内部を公開した

ワインのトップは東京23区

やはりというべきでしょうか、ワインの消費支出金額がもっとも多いのは東京23区でした。世帯当たり5,826円で全国平均の2倍弱です。大都市圏で多く飲まれている印象がありますが、2位は青森市、3位は奈良市で様子が変わってきているのかもしれません。以下、横浜市、さいたま市と続きます。
ワインは、消費数量では東京が全国の約3割を消費する
ワインは、消費数量では東京が全国の約3割を消費する
都会のテラスや飲食できる公園でワインを楽しむのは気持ちがいい
都会のテラスや飲食できる公園でワインを楽しむのは気持ちがいい

チューハイのトップは大阪市

このところ好調を続ける缶入りチューハイ・ハイボールで消費支出金額がもっとも多かったのは大阪市です。世帯当たり10,442円と全国平均の4,050円のほぼ2.5倍です。2位の青森市が6,657円、3位の山口氏が6,217円と比べても群を抜いています。
たこ焼きにチューハイはイメージも味もぴったり
たこ焼きにチューハイはイメージも味もぴったり
日本一の長さを誇る天神橋筋商店街。飲みたくなるおつまみが揃っている
日本一の長さを誇る天神橋筋商店街。飲みたくなるおつまみが揃っている

総合トップは青森市

最後に総合1位を見てみましょう。なんとこれまでひとつも1位になっていない青森市がチャンピオンの座を射止めました。青森市は世帯当たり50,932円で全国平均の38,400円を約3割上回ります。新ジャンル・発泡酒が3位、ウイスキーが4位、ワインとチューハイが2位で総合1位です。ちなみに2位は熊本市で49,164円です。以下、大阪市、札幌市、富山市と続きます。
青森ねぶたは残念ながら今年も中止。ねぶたづくりで生計を立てるねぶた師の支援の声も上がっている(写真提供:(公社)青森観光コンベンション協会)
青森ねぶたは残念ながら今年も中止。ねぶたづくりで生計を立てるねぶた師の支援の声も上がっている(写真提供:(公社)青森観光コンベンション協会)
青森といえばホタテ貝。刺身、バター焼き、アヒージョなどつまみの素材として使い勝手のいい素材だ(写真提供:(公社)青森観光コンベンション協会)
青森といえばホタテ貝。刺身、バター焼き、アヒージョなどつまみの素材として使い勝手のいい素材だ(写真提供:(公社)青森観光コンベンション協会)
青森の郷土料理の貝焼き味噌。ホタテ貝の貝殻の上でホタテを味噌焼きにする。とにかく酒が進む(写真提供:(公社)青森観光コンベンション協会)
青森の郷土料理の貝焼き味噌。ホタテ貝の貝殻の上でホタテを味噌焼きにする。とにかく酒が進む(写真提供:(公社)青森観光コンベンション協会)

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  清酒 焼酎 ビール 新ジャンル
&発泡酒
ウイスキー ワイン チューハイ 全体
1位 前橋市 宮崎市 千葉市 高知市 熊本市 東京都区部 大阪市 青森市
2位 秋田市 山口市 札幌市 大分市 札幌市 青森市 青森市 熊本市
3位 熊本市 北九州市 大阪市 青森市 千葉市 奈良市 山口市 大阪市
4位 金沢市 鹿児島市 奈良市 熊本市 青森市 横浜市 那覇市 札幌市
5位 新潟市 熊本市 富山市 大阪市 広島市 さいたま市 さいたま市 富山市

※記事の情報は2021年8月5日時点のものです。
 

  

『さけ通信』は「元気に飲む! 愉快に遊ぶ酒マガジン」です。お酒が大好きなあなたに、酒のレパートリーを広げる遊び方、ホームパーティを盛りあげるひと工夫、出かけたくなる酒スポット、体にやさしいお酒との付き合い方などをお伝えしていきます。発行するのは酒文化研究所(1991年創業)。ハッピーなお酒のあり方を発信し続ける、独立の民間の酒専門の研究所です。

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