浸すだけで熟成酒に変身!? 「ミズナラスティック」を試してみました。

お酒に入れて待つだけで、樽熟成風味のお酒を家で簡単に楽しめる「ミズナラスティック」。スーパーや近所の酒屋さんなどで買いやすい銘柄の「ウイスキー」「甲類焼酎」「ジン」「ラム」「日本酒」の5種類にミズナラスティックを2週間漬け込んで、どんな変化が起こるのか実際に試して飲んでみました!

ライター:泡☆盛子泡☆盛子
メインビジュアル:浸すだけで熟成酒に変身!? 「ミズナラスティック」を試してみました。
「安いウイスキーに入れておくだけで、上等な味に変化させてくれる魔法の棒があるらしいんですよ」

過日、お酒仲間からそんな情報を仕入れました。彼女は“ウイスキースティック”なるものだと教えてくれたのですが、検索してみると“ミズナラスティック”という商品がどうもそれのようです。

ミズナラといえば、高級ウイスキーを熟成させる樽にも使われている木材で、それをスティック状にしたものがミズナラスティック。なんと、お酒の中にポイッと入れておくだけで熟成香をつけることができるのだそうです。

えー、そんな簡単に!? それならぜひやってみたい!
 
と、さっそく通販でゲット(私は楽天市場で購入しました。※PRではありません)。
ミズナラスティック
天然無垢材の北海道産ミズナラを使った12cm長のスティックが5本で1,980円。これで5本のお酒を変身させることができるならかなりお値打ちなのでは?

ミズナラスティックを袋から取り出した時点で、ほのかに甘い香りがします。

すぐに使えるのかと思ったら、「一度水洗いした後に乾燥させてからお使いください」との注意書きがありました。

私の場合は、ベランダで陰干しをしてしっかり乾くまで1日半ほどかかりました。環境や天候にもよると思いますので、試される方は余裕を持って準備なさってくださいね。

ミズナラスティックに漬けるお酒5種類を準備

ミズナラスティックを漬ける5種類のお酒
今回、お酒は5種類用意しました。商品に同包されていた「使い方」によると、「ウイスキーや焼酎、ワイン、ブランデーなど、お好きなお酒に」とのこと。割となんでもいけるみたいです。

私がミズナラスティックを浸けるのに選んだのは、甲類焼酎、ウイスキー、ジン、ラム、日本酒。スーパーや近所の酒屋さん、量販店などで買いやすい銘柄で、リーズナブルさも重視しました。

だって、財布に優しいお酒が変身してくれる方が嬉しいですもんね〜。

【漬けこみ開始】ミズナラスティックを5種類のお酒にin

100均で仕入れた調味料用のボトルにそれぞれのお酒を入れて、ミズナラスティックを投入。ワクワクの瞬間です。
ミズナラスティックを5種類のお酒に漬け込み開始
ウイスキー以外は透明なので、色の変化もわかりやすいと思います。写真には写っていませんが、ミズナラスティックを入れた瞬間から薄〜い茶色のモヤのようなものがお酒に溶けていっていました。

この状態で、直射日光の当たらない場所に置いて“熟成”を待ちます。

ミズナラスティックの販売サイトによると「24時間で香り高い高級なお酒の風味に早変わり! まるで長期熟成されたような古酒のような風味に」とのこと。

24時間後に香りを嗅いでみると、それぞれにほんのりと樽香のような甘やかさが感じられました。

でもここではグッと我慢し、もうしばらく寝かせます。

【 ミズナラスティック漬け込み5日目】お酒に色と香りが!

ミズナラスティックを5種類のお酒に漬け込んで5日目
5日経つと、ウイスキー以外のお酒にだいぶ色が付いてきました。香りも、元のお酒のものよりミズナラスティックが優勢になってきた感じ。

ウイスキーをちょっとだけ味見してみたら、明らかに味が変わっています!

これは期待できるっっ。この調子でどんどん熟成しちゃって〜!

【ミズナラスティック漬け込み14日目】とうとう飲み頃!

いよいよ開封の日。

2週間後からが飲み頃とされているようなので、この日を待ちに待っておりました。
ミズナラスティックを5種類のお酒に漬け込んで14日目
お酒の色は5日目とさほど変わっていません。

ここから順番に味見をしていきます。

味見は、
①ストレート
②水割り(常温)
③炭酸割り
の3パターンで行いました。

飲みながらメモっていったものをほぼそのままにお伝えさせていただきます(味の表現は個人の感想ですので、ご参考までに〜)。

ミズナラステックの熟成酒①|焼酎

ミズナラステックの熟成酒①|焼酎
【飲んでみました】
①ストレート
あの無味無臭な甲類焼酎に香りが! 黙って出されたらちょっといいウイスキーだと思ってしまうはず。え、すごい化けかた!

②水割り(常温)
華やかな香りがまろ〜んと広がります。甲類焼酎のドライな感じ、どこいった!?

③炭酸割り(氷なし)
グラスに鼻を近づけただけだと香りは少し弱くなるものの、飲んだ後に鼻から息を抜くとしっかりウイスキーっぽい香り!

冷やしすぎないのが合うんじゃないかしら。

ミズナラステックの熟成酒②|日本酒

ミズナラステックの熟成酒②|日本酒
【飲んでみました】
①ストレート
まだ若干日本酒の香りと味が残っています。

あっ、樽酒! これは樽酒ですわ。ちょっとライトな樽酒。甘みがまろやか〜になって、余韻に酸味と木のフレーバーがふわり。うん、うん、イーネ!

②水割り(常温)
一気にシャバッとなってしまい、風味がどっか行ってもうた。これは試さなくていいかも〜。

③炭酸割り(氷なし)
不思議なことに水割りよりはちゃんと甘みやウッディさを感じられました。

炭酸の弾ける感じにのっかったのか? それとも私が普段から日本酒の炭酸割りを好むから? 謎…。

ミズナラステックの熟成酒③|ジン

ミズナラステックの熟成酒③|ジン
【飲んでみました】
①ストレート
まず嗅いでみると、異国の知らないリキュールのような印象。

飲んでみると、華やか! 例えるならなんかオレンジ色の花!って感じ。ジンのシャープさがいい意味で和らいでいる感じです。

②水割り(常温)
はじめは「あら、薄いわね?」からの、ひと呼吸置いて「スピリッツ!」なインパクト。華やかさは薄まるのですが、存在感はわりとしっかりあります。

③炭酸割り(氷なし)
カクテルっぽさが出てきました。柑橘を使ったクラフトジンの炭酸割りと言われても信じちゃうかも?

ミズナラステックの熟成酒④|ラム

ミズナラステックの熟成酒④|ラム
【飲んでみました】
①ストレート
っあーーーーー、いい香り! ホワイトラムとダークラムの間というか、いいとこどりというか。

失礼な言い方を許してもらえるなら、「あの安いラムがこう化けましたか!」というのが正直な感想。めちゃいい!

②水割り(常温)
水で割ると一気に風味が弱くなってしまいました。あまり酔いたくない時の食後酒なんかにはいいかも。

あ、水割りじゃなくてお湯割りだと合うんじゃないかな。

③炭酸割り(氷なし)
おお、これはバーの味だ。バーで飲むラムソーダの味だ。「キューバの限られた地域で造られている希少なラムでね」って言われても信じちゃいそう。

ライムを搾ったらなおよさそう。正確にはラムじゃないけどカイピリーニャ風にしても良さげ。暑い日に絶対やってみよう。

ミズナラステックの熟成酒⑤|ウイスキー

ミズナラステックの熟成酒⑤|ウイスキー
【飲んでみました】
①ストレート
うほ〜、やべ〜、うめ〜。思わずゴリラ顔のアホになってしまうくらい、味上がりしています。

気安く付き合っていた学生時代の友人が芸能人になっちゃった?みたいな陳腐な例えしか浮かばなくてすんません。とにかく、素敵な変化です。羽ばたいてます。

②水割り(常温)
私の割り方が悪いのか、どうしても水割りにするとミズナラ効果が薄れてしまうようです。それでもこのウイスキーバージョンはかなりいい線いってました。若い頃、初めてウイスキーの水割りとおいしいと思えたバーでの経験を思い出しました。あれはなんの銘柄だったんだろう。

④    炭酸割り(氷なし)
はいこれもおいしいーーー! 間違いなくおいしいーーー! しっかりとミズナラの風味が移ったウイスキーは炭酸で割っても風味豊かなり。これはもうはっきりと、上等なバーの味です。

きれいな氷とグラスを用意して、背筋を伸ばして味わいたくなりました。

***

予想以上に素晴らしい仕事ぶりを見せてくれたミズナラスティック。ウイスキーの出世っぷりは想定内ではありましたが、ジンやラムはちょっとびっくりするくらいの変化を見せてくれました。

あの細い棒がこんなにお酒をおいしくしてくれるなんて、本当に魔法のよう。

ミズナラスティックは再利用はできないようですが、自己責任でちょいちょいお酒を追い足ししてみようと思います。さらにおいしくなるのかな〜。楽しみ〜。

すっかりハマった私め、関連情報を検索していたら「吉野杉の樽酒スティック」なんてのも見つけちゃいました。こちらは徳利に差して燗をつけるだけで樽酒のお燗が楽しめるよう。

どんどん広がる、魔法のスティック酒の世界。間違いなく素敵な、いや、酒的な景色が広がっているはず!

※記事の情報は2024年4月19日時点のものです。
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