《ロングセラーの秘密①》オーセンティックバーで愛され続けてきた「ウィルキンソン」

人々を惹きつけ、「やっぱりこれじゃなくちゃ」という納得と安心を与えてくれる、定番商品。その人気の影には、隠れたこだわりや、作り手の試行錯誤など、まだ知られていない魅力があります。そんなロングセラー製品の、知られざる秘密をご紹介します。

ライター:石川樹里石川樹里
メインビジュアル:《ロングセラーの秘密①》オーセンティックバーで愛され続けてきた「ウィルキンソン」
水上典彦さん
お話をうかがったのは…
アサヒ飲料株式会社 マーケティング本部 マーケティング一部
商品開発グループ 第一チーム チームリーダー 水上典彦さん

はじまりは明治時代。時代に合わせて成長してきたブランド

ハイボールの人気が高まるにつれて、注目度が一段と高くなったウィルキンソン。一番最初に発売されたのは、じつは明治時代にまでさかのぼるのですね。
はい、1889年に英国人ジョン・クリフォード・ウィルキンソンが、宝塚の山中で炭酸鉱泉を発見し、それを製品化したのが始まりです。その鉱水をイギリスの試験場に送って調べたら、良質な食卓用ウォーターになることが判明し、当時の最先端の技術を駆使して瓶詰にし、販売されるようになります。その後、1904年から「ウヰルキンソン タンサン」という商品名に改め、発売しています。

今年で113周年、そんなにも長い歴史があったとは知りませんでした。
そうなんです。長い歴史のなかでも、例えば、イギリス発祥のジンジャエールや、アメリカで流行したドライジンジャエールを製品化するなど、その時々の新しさをとり入れながら、今日まで続くブランドに成長してきました。ですが、これまではウイスキーやアルコールの割り材としての役目が多く、おもにバーなどで愛用されてきたこともがあり、一般的には、歴史の長さほどには知られていなかったかもしれません。さまざまな方に、広く飲んでいただけるようになったのは、やはりペットボトル入りになってからでしょうか。
ウィルキンソン

ターニングポイントは、ペットボトル入りの発売

今やすっかりお馴染みになったペットボトル・タイプは、2011年から発売されていますね。
ペットボトルで全国販売を開始したのは2011年ですが、じつは2010年にテスト販売をしました。そこで初めて、炭酸水を直接、水やお茶のように飲む「直接飲用」という提案をしたのです。テスト販売の結果、炭酸水を直接飲むというスタイルは私たちの予想以上に受け入れていただけたため、「水やお茶の代わりに飲む炭酸水」として、全国発売にこぎつけました。

海外では炭酸水を飲む習慣がありますが、日本ではまだ定着していない習慣でした。「炭酸」というと、甘い味がついた炭酸ジュースを思い浮かべがちですが…。
そうですね。実際には「え、味が付いていないの?」という反応もありました。でも多くの方は「甘くなくても飲める」「おいしい」と言ってくださいました。また、アンケート調査において「どんなときに無糖炭酸水を飲みたいですか」という質問をしたところ、「水の代わりに」「お茶の代わりに」「食事と一緒に」などという回答が少しずつ増えてきたのです。そこで、炭酸水の「直接飲用」というスタイルも定着できるかもしれないと、手ごたえを感じました。

この新習慣を知ってもらうために、何か仕掛けがあったのでしょうか。
テレビ広告を2013年から開始したのですが、広告のなかで、必ずペットボトルから直接飲んでいるシーンを入れるようにしました。「ああ、こうやって飲んでいいんだ」とダイレクトにお伝えするのに最適だと考えたのです。こうした「直接飲む」という提案をし続けた結果、炭酸水を飲むというスタイルを、ここまで受け入れていただけるようになりました。

潜在的には「甘くない炭酸水を飲みたい」と思っていた人が多くいたのですね。
時は健康ブームでもあったので、水やお茶がすごく流行っていた時代だったんです。そのうえに重なるように、ハイボールのブームが起こりました。ハイボールが流行ったのも健康のためという側面がありますが、そういったタイミングがすごくよかったのだと思います。割り材にも使えて、直接飲用もでき、ヘルシー志向の高まりにマッチしたそういったところのタイミングだと思います。
ウィルキンソンペットボトル・タイプ

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