唐揚げに合うのはビール? チューハイ? ハイボール?

『さけ通信』は「元気に飲む! 愉快に遊ぶ酒マガジン」です。お酒が大好きなあなたに、酒のレパートリーを広げる遊び方、ホームパーティを盛りあげるひと工夫、出かけたくなる酒スポット、体にやさしいお酒との付き合い方などをお伝えしていきます。
発行するのは酒文化研究所(1991年創業)。ハッピーなお酒のあり方を発信し続ける、独立の民間の酒専門の研究所です。

メインビジュアル:唐揚げに合うのはビール? チューハイ? ハイボール?
さけ通信
酒文化研究所が毎月実施している「酒飲みのミカタ」は、お酒が大好きな方に回答していただくアンケートです。毎回、酒飲みならではの気持ちが溢れておもしろい結果がでてきます。今回のテーマは「鶏のから揚げに合う酒」で、予想どおりビールとウイスキーハイボールが上位に入りました。今回はこの結果をおさらいして、とびきりおいしい唐揚げとハイボールのバリエーションをご紹介します。

■トップのビールを、ウイスキーハイボールが猛追

「鶏の唐揚げと一緒に飲みたくなるお酒」を選んでもらったところ、トップはビールで86%の方が選びました(複数回答)。ほとんどの酒飲みが唐揚げにビールは鉄板と思っています。
これを追っているのがウイスキーハイボールです(40%)。バーのカウンターで渋く味わうウイスキーのイメージはここ数年で様変わり、ハイボールが広まってカジュアルに食べながら飲む酒になりました。美人ママが演じる「唐揚げにハイボール」というコマーシャルも、酒飲みの気持ちをしっかり掴んでいるようです。元宝ジェンヌの大物女優も「唐揚げにチューハイが合う!」と叫んでいますが、今回の軍配はウイスキーハイボールにあがりました。
(アンケートの詳細はこちらをご覧ください)
鶏の唐揚げと一緒に飲みたくなるお酒のグラフ

油を流してごくごく飲める

「唐揚げに合う」お酒で重視されているポイントは、油脂を洗い流して口のなかを爽やかにすることです。ビールもウイスキーハイボールも、甘くなくてゴクゴクと飲め、脂がスッキリ流れます。発泡性で清涼感があることも共通します。回答者からは、「唐揚げのこってり感にビールの爽快感がぴったり」(女性40代)、「甘味のある唐揚げにはビールの苦味があう」(女性40代)、「ゴクゴク飲めて唐揚げの後がスッキリする」(男性50代)、「アツアツの唐揚げに冷えたハイボールは実に合う」(男性60代)、「CMをみて実践してその通りと納得した」(男性60代)などの声が寄せられました。
油を流してごくごく飲める

レモンは自分の分だけ搾るのがマナー 搾る派は6割

8割以上の方が「好き」と回答した唐揚げですが、食べる時に「レモンを搾る」のは6割でした。半分弱の方はレモンを搾らない派なので、レモンは自分の食べる分だけ手元で搾るのがベターです。少数ですが胡椒やマスタードを使いたいという方も見られます。
鶏のから揚げの好きな食べ方

おいしい唐揚げのコツは「いい材料」を「シンプル」に

ところで、自宅でおいしい唐揚げをつくるにはどうすればいいのでしょうか? テイクアウトの唐揚げ専門店「鳥功」(群馬県明和町)のご主人は、「コツはシンプルにすることです」と即答しました。鶏、調味料、油にいい素材を使い、下手な味付けはしないようにするのがポイントだそう。この店では、鳥は国産を選び、高知県産の大きな生姜を農場から取り寄せています。漬けだれは、地元明和町特産の梨をすりおろして、館林の正田醤油とフランスのゲランド塩で味を調えたもの。香味の強いニンニクは使いません。油は軽く仕上がり、冷めてもくどくならないように、白絞油と米油を8:2くらいでブレンドしているそう。外はサクッと中はジューシーな唐揚げは、もも、胸、手羽先、砂肝など部位ごとのメニューです。
館林の方にお越し際には、パリを中心に海外のフレンチレストランで10年以上仕事をしてきた、ご主人が腕をふるう「鳥功」の唐揚げをぜひお試しください。
唐揚げは見た目どおり、素材の味が生きた適度に軽い味わいです。場所は東武伊勢崎線の川俣駅の駅前です。
唐揚げ専門店「鳥功」(群馬県明和町)01
唐揚げ専門店「鳥功」(群馬県明和町)02
唐揚げ専門店「鳥功」(群馬県明和町)03

唐揚げにスペシャルなハイボール

唐揚げにビールが合うこと間違いありませんが、ウイスキーハイボールはいろいろ工夫すると、あなたのベストの一品に出会えます。ひとくちにウイスキーハイボールと言ってもいろいろなスタイルがありますから。
たとえばハイボールブームの火付け役のひとつの銀座のバー、「ロック フィッシュ」さんは、しっかり冷やしたソーダとウイスキーを使って氷はなし。氷が溶けてハイボールの味が薄まることがありません。
しっかり冷やしたソーダとウイスキーを使って氷はなし
大きな氷とよくステアしてウイスキーを冷やし、冷たいソーダを注いでライムピールをグラスに添えたのは、「ハイボールバー1926新橋」さん。最初にしっかり冷やすと氷はゆっくり溶けるので、時間をかけて飲んでも冷たいまま楽しめます。
大きな氷とよくステアしてウイスキーを冷やし、冷たいソーダを注いでライムピールをグラスに
大分に出張した時に度肝を抜かれたのはカボスを丸ごと一個浮かべた、「大分かぼすハイボール」。最近人気のレモンサワーのウイスキーハイボール版という感じです。さっぱりの極みですから、唐揚げの油をサッと流してくれます。
「大分かぼすハイボール」
そしてスモーキーなアイラモルトのハイボールは、グラスの淵に塩をつけたスノースタイルで。この塩気とスモーキーさが唐揚げのいいアクセントになります。
ぜひ、お試しください。
グラスの淵に塩をつけたスノースタイル
こんなゆるーい感じのお酒大好きな方へのアンケートを毎月やっています。
次回は「肉料理にこのお酒(予定)」で1月17日スタート予定です。よろしければご回答ください。こちらです。


※記事の情報は2018年1月17日時点のものです。
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