うまさ溌剌! 日本酒ソーダ割り その2

日本酒ソーダ割りの実飲レポート第2弾。今回は少しグレードの高いお酒でもチャレンジしました。

メインビジュアル:うまさ溌剌! 日本酒ソーダ割り その2
2月の記事で、清酒のソーダ割りをレポートしたところ予想外に好評でして、それに気を良くしてもう一度取り上げてみることにしました。蘊蓄(うんちく)をたれる飲み方ではありませんから、気になったお酒の感想をつらつら書いていきます。前回との違いは、酒のグレードを2段階くらい上げたものを加えたことです。ソーダで割るのだからリーズナブルな酒で十分ではありますが、やはりしっかりつくった酒を割ったら、相応にうまいのだということを確かめてみます。
 

すごい酒をソーダで割ります

今回試したのは5点です。
1つ目は全体の味のボリュームが大きくて味わい豊かな『西の関 純米酒』(萱島酒造・大分)です。濃醇なのにくどさが残らない、関さば、関あじ、城下かれいにフグと、おいしい食材とともに育った酒です。

2番目は『西の関』の対極にある『越後杜氏 本醸造』(金鵄盃酒造・新潟)。新潟らしい淡麗辛口ですがきちんとうま味があります。するすると軽快にテンポよく飲める酒で、最近はやりのジューシーな酒と違って、落ち着いていただけます。

3番目は『瑞穂 黒松 剣菱』(剣菱酒造・兵庫県)です。地元兵庫の山田錦をぜいたくに使い山廃もとで仕込む剣菱のなかでも、2年以上熟成した酒のみをブレンドした一品。濃醇で複雑な味わいです。 ここまではお察しのとおり、燗をしてうまさがぐんと増すタイプ。燗酒で飲むのを想像するだけで口の中に涎が……。でも、我慢。今日はソーダ割りです。

4番目は『いづみ橋 生もと 純米吟醸 生原酒』(泉橋酒造・神奈川)です。冬季限定のフレッシュなタイプですが、濃醇で辛いなかに酸味がある輪郭のはっきりした酒です。この蔵元は自分で酒米を栽培していることでも知られています。海老名駅から歩ける距離ですし、直営レストラン「蔵元佳肴」は絶品のペアリングコースを楽しめます。

そして最後は『澤乃井 大吟醸』(小澤酒造・東京)です。ここはJR青梅線の沢井駅から歩いて5分ほどのところにあり、公共交通機関でアクセスしやすい酒蔵です。多摩川の流れを見ながらおいしい料理をいただける「ま々ごと屋」はこの蔵の直営レストラン。酒蔵見学も受け入れています。
今回ソーダで割った日本酒
記事と酒の順番が違いますがご勘弁を。ものによりますが、お値段は前回試した酒の2~3倍でしょうか。それでも720mlで1000円~3000円ですから、ワインに比べたらまったく高くありません

西の関 手づくり純米|ソーダで割っても崩れない

この酒のアルコール度数は標準的な15度です。ワンショット(30ml)をジガーで計りとって、ワインのテイスティンググラスへ。そのまま室温で口に含むと、最初に甘みを感じ、酸とのバランスでしょうか、味が大きく膨らみます。それでもモタついたり、くどく感じたりすることはなく、ほのかな甘みを残して自然に消えていきます。このままでも十分においしいのですが、やはり燗にしたい。味ののった旬の魚介の刺身や甘辛い煮つけなんて、ぜったいにうまいと、妄想が膨らみます。

そして思い切ってソーダで1:1に割ってみます。アルコール度数は7~8度に下がりましたが、甘みと酸味のバランスは崩れず、軽快にまとまって、チリチリと炭酸の刺激を感じます。う~む、これはこれでうまい。2倍に薄めても、味の輪郭そのものが変わらないのは驚きです。
西の関 手づくり純米
大分を代表する銘醸蔵。2017年のKura Master(フランスのソムリエたちによる清酒コンテスト)ではこの酒が純米部門でTOP5に選出された

越後杜氏 辛口 本醸造|酸がかたちをつくる

この蔵があるのは新潟市の南東に位置する五泉市。福島県のほうに少し寄ったところですね。昨年の全国燗酒コンテスト「お値打ち燗酒 ぬる燗部門」で最高金賞に輝いた酒ですから、本来は燗してやりたいのですが……。

室温で試すと吟醸的な上だち香はほとんどなく、柔らかい口当たりでスーッと舌に乗ってきます。辛口なのにうま味があり、ああ、新潟の淡麗辛口というのはこんなスタイルだったと思い出しました。ぐいぐい飲んでも飲み飽きない、酒飲みに好まれそうな味わいです。アルコール度数は15度~16度と表示されています。

ソーダで1:1で割ってみると酸が後ろからしっかり支える感じで、シャバシャバにはなりません。ほのかにうま味があってきれいにフィニッシュしました。おいしいプレーンのチューハイの日本酒版という感じ。
越後杜氏 辛口 本醸造
こういうタイプの酒は一升瓶が定番でしょうか。720mlも300mlもカップ酒もラインナップしているところからも、普段着の飾らない酒であることがわかります
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