籠ってわかった外飲みのここが好き

酒好きほぼ100人に聞くアンケート「酒飲みのミカタ」。今回は「籠ってわかった外飲みのここが好き」と題して、外飲みの魅力についてお聞きしました。コロナ禍の行動規制は徐々に緩和され、居酒屋やレストランで会食ができるようになってきました。長く籠っていたから感じる、外飲みの魅力とは?

メインビジュアル:籠ってわかった外飲みのここが好き

4月以降、半分は外飲みをせず

最初に回答者の外飲み頻度を確認します。コロナ禍前にどれくらい外で飲んでいたかを聞いたところ、週に1回以上飲む人(週に1回、週に2日、週に3日以上の計)が30%、反対に外飲み習慣のない人(外ではまったく飲まない、ほとんど飲まないの計)は28%とほぼ同数でした。残る42%は月に1~3回の外飲み時々ユーザーです。

次に外飲み習慣のない方を除いた方(107人)に、緊急事態宣言が発せられた4月以降、6月下旬までの間に外で飲んだ経験を聞くと、もっとも多かったのは「一度もない」の47%、続いて「1~2回」の32%、「3~4回」7%、「5~6回」3%と、外で飲む回数が増えるにつれて少なくなっていました。この期間は外飲み習慣のある方の大半が外では飲んでいなかったと言えそうです。
4月以降外で飲んだ回数
ただし外飲み回数がもっとも多い「9回以上」は8%と高くなっています。この選択肢を選んだ方のコロナ禍以前の外飲み頻度を確認すると、週に3日以上の高頻度ユーザーがほとんどでした。彼らにとって外飲みは日常であり、ステイホーム中も生活スタイルを維持していた様子が浮かんできます。料飲店での酒の提供時間が制限されていた時期にも、常連客の多い料飲店は比較的売上高の落ち込みが小さかったと言われます。外飲みが日常化している高頻度ユーザーがこうした料飲店を支えていたことが窺われます。

外飲みしたのは「自宅近くの飲食店」が最多

4月以降6月下旬までの間に外で飲んだことのある人(63人)に、飲んだお店のロケーションを尋ねました。トップは「自宅近く」で37%、「自宅の最寄り駅の近く」が24%で続いており、外飲みも自宅の周辺に移っている様子がうかがえます。「都心の盛り場(18%)」「職場の近く(16%)」「通勤途中の盛り場(13%)」は「自宅近く」の半分以下にとどまりました。

ニューノーマルといわれるコロナ禍後の生活では、在宅勤務を継続する人が少なくないと言われます。感染の第2波、第3波を防ぐためにも不要不急の出社を求めない働きかたが定着しそうです。外飲みは都心の盛り場から住宅地の周辺にシフトする動きが出てくるのではないでしょうか。
4月以降外で飲んだ店の場所

外飲みの魅力は「おいしい料理とおいしい生ビール」

続いて外飲みの魅力について、さまざまな例をあげて近いものを選んでもらいました。すると群を抜いて多く選ばれたのは「おいしい料理を楽しめる」「自宅ではつくれない料理を楽しめる」「おいしい生ビールが飲める」の3つでした。「おいしい料理とおいしい生ビール」は料飲店の魅力の基本中の基本、繁盛店の必須条件と言えましょう。
外飲みの魅力
凝った盛り付けのおいしい料理は外飲みならでは
凝った盛り付けのおいしい料理は外飲みならでは
おいしい生ビールは外飲みの醍醐味だ
おいしい生ビールは外飲みの醍醐味だ
そして、この結果はビールメーカーが長年力を注いできた、料飲店での生ビールの提供時品質を向上させる啓蒙活動の成果とも言えるのではないでしょうか。ちなみにこの活動は、家庭でおいしい生ビールを楽しむ工夫にもつながります。まるでお店の生ビールと評判のサントリー「神泡サーバー2020」はその好例です。
プレミアムモルツと神泡サーバー
『サントリー・ザ・プレミアム・モルツ』は、料飲店の神泡生ビールを自宅で楽しめるオリジナルの神泡サーバーを開発して人気だ
これに続く外飲みの魅力は「友人と一緒に飲食できる(45%)」「いろいろな酒を楽しめる(42%)」「おいしい日本酒が飲める(33%)」「後片付けをしなくていい(32%)」です。グラフ(前頁)に示したのは30%以上得票したここまでですが、このほかに「自宅で飲むよりわくわくする(28%)」「料理をつくらなくていい(25%)」「ママやマスターと話ができる(24%)」「自分のペースで一人で飲める(20%)」が上位に上がりました。

外飲みは気分転換、同じ酒でも家飲みとは違う

さらに外飲みの魅力を探ってみましょう。「あなたにとって外飲みとは?」という自由記述の質問に、全回答者の3分の2にあたる94名が回答を寄せました。回答を義務付けないフリーアンサーの設問ではとても高い回答率です。多くあげられたワードをカウントすると、もっとも多かったのは「気分転換(リフレッシュ含む)(18名)」でした。3番目に多かった「ストレス解消(息抜き含む)(10名)」や続く「非日常(8名)」も近いワードで、「家で飲むのとは気分が違う」というコメントに象徴されます。
料飲店からブームに火が付いたレモンサワー。家飲みにはないイベント感あふれる派手なレシピが目立つ
2番目に多かったのは「コミュニケーショ(13名)」で「たわいない世間話をしてくつろぐ」「旧友との親交を温める」などの例が補足され、その結果、気分転換につながっているようでした。そのほか「新しい出会い(8名)」という声も上位にあがりました。新しい酒と出会う、知らない人と知り合える、知らない話を聞けるなど、職場や家庭とは異なる出会いの場となるところが評価されています。

このように見てくると外飲みの魅力は、多くの人にとって「気分転換できて、おいしい料理と酒が楽しめる場」となりそうです。ただし、外飲みの高頻度ユーザーでは趣が少し異なります。彼らから寄せられたワードは「習慣・日常」「なくてはならない」「娯楽」であり、「気分転換」のようなイベント感のあるワードは出てきません。

リモート飲み会の経験者は3割

最後に外飲みではありませんが、昨今話題のリモートでの飲み会について見てみましょう。リモートでの飲み会への参加経験は、3割にのぼり、複数回参加している方が2割います。
リモート飲み会の経験
一緒に飲んだ相手は「仕事仲間(49%)」「学生時代の友人(30%)」「趣味の仲間(23%)」「家族(13%)」で、リモートワークでも社内の飲みニュケーションは健在です。
リモートで一緒に飲んだ相手
参加したことのある方の感想を整理すると、プラス評価は「遠方の人と飲める」「終電を気にしないでいい」「終わったらすぐに寝られる」「好きな時間に好きな場所で始められる」「安上り」「制約の多い主婦でも参加しやすい」などがあがりました。

一方、マイナス評価で多かったのは、技術的な問題やまだ上手な進め方が定まっていないことに起因するもの、例えば「時間制限がなくだらだらしてしまう」「電波状態が悪いとストレス」「飲みすぎる」「話し出すタイミングが難しい」「大勢だとうまく進まない」などの声です。また、リアルな飲み会でないと解決が難しい「同じものを飲んだり食べたりできない」「ワイワイする臨場感がない」「自分で料理と酒を用意するのが面倒」「用意した酒や肴を比べられるようなのが嫌」という感想が寄せられました。
蔵元がリモートで一緒に試飲をするスタイルのリモート試飲イベント
蔵元がリモートで一緒に試飲をするスタイルのリモート試飲イベントも盛んだ
【調査概要】
調査時期:2020/6/19~6/24
調査方法:インターネットによる自記入式アンケート
サンプル数:147人(お酒好きな人)


※記事の情報は2020年7月7日時点のものです。

  

『さけ通信』は「元気に飲む! 愉快に遊ぶ酒マガジン」です。お酒が大好きなあなたに、酒のレパートリーを広げる遊び方、ホームパーティを盛りあげるひと工夫、出かけたくなる酒スポット、体にやさしいお酒との付き合い方などをお伝えしていきます。発行するのは酒文化研究所(1991年創業)。ハッピーなお酒のあり方を発信し続ける、独立の民間の酒専門の研究所です。

さけ通信ロゴ
  • 1現在のページ