東南アジアのビールを飲んでみた!~ソムリエ厳選のおすすめを紹介~

世界のさまざまな国で飲まれているビールですが、国によってそのスタイルは多種多様。そんな各国のビールを、ソムリエの資格を持つ名古屋の酒類卸の青田が紹介する企画。今回は暑い季節に飲みたくなる【東南アジア】のビールにスポットを当ててご紹介します。

ライター:青田俊一青田俊一
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東南アジアのビールをご紹介!

日増しに暑くなる今日この頃、冷たいビールが恋しくなる季節がやってきましたね。というわけで今回は第3回目となる世界のビールを飲む企画です。

今回は暑い季節にぴったりな【東南アジア】のビールについてご紹介します。

東南アジアのビール文化

東南アジアの夜市
東南アジアのビールの最大の特徴は、ライトなラガータイプが多いということ。

これはヨーロッパ諸国の植民地だった頃に大きく影響を受けたからです。19世紀後半頃、これまでエールが主流だったヨーロッパにラガーが登場し、このラガーが東南アジアの亜熱帯気候との相性が良かったことから広く普及することになったというわけです。

暑いからラガーが定着した、という経緯なので、とにかくキンキンに冷やして飲むというのが主流。我々の感覚からすると驚きですが、氷を入れて飲むというエリアも多々あったりします。

またエスニックな味付けの料理との相性が良いというのも、ラガーが広まった1つの要因でもあります。

東南アジア各国のビール5選!

それではさっそく、各国の代表銘柄をご紹介していきましょう。

東南アジアビール①|サンミゲール ピルセン/フィリピン

サンミゲール
まずはフィリピンです。

フィリピンのビールで最も代表的なブランドは「サンミゲール」です。サンミゲールは1890年に創業した東南アジアでは最も歴史のある銘柄です。

「サンミゲール」にはライトやプレミアムなどいくつか種類があるのですが、スタンダードなタイプなら「サンミゲール ピルセン」がおすすめです。以前セブ島に旅行した時はこればかり飲んでいました。

あらためて試飲です。
サンミゲール ピルセン
ペールピルセンというラベルのとおり色合いは淡いゴールド。かなりすっきりとした味わいですが、麦の甘み、苦味もしっかり感じます。

フィリピンにはジョリビーというファーストフードチェーンがあるのですが、ここのフライドチキンとの相性は抜群です。ちなみにフィリピン国内でのジョリビーの店舗数はあのマクドナルドよりも多く、もはや国民食とも言えるくらい人気のチェーンだそうです。

東南アジアビール②|ビンタン/インドネシア

ビンタン
お次はインドネシアです。

インドネシアの代表的な銘柄にはバリ島の「バリハイ」や「アンカービール」などがありますが、最も代表的なのは「ビンタン」です。

以前バリ島に旅行に行ったときに水の代わりに飲んでいたのがこのビンタンでした。オランダ領時代に建てられたハイネケンの工場で造っているので、ハイネケンっぽい味わいでいくらでも飲める感じでした。

こちらはお久しぶりになります。
ビンタン
こちらも淡い色合いで、味わいもライト。すっきり飲みやすいのでスパイシーな料理との相性は抜群です。

東南アジアビール③|333(バーバーバー)/ベトナム

333(バーバーバー)
お次はベトナムです。あまり知られてはいませんが、ベトナムはビールの消費量が世界のトップ10に入るほど、ビールがよく飲まれている国です。

ベトナムのビールの代表的な銘柄には「サイゴン」や「ビアハノイ」などがありますが、ベトナム国内でのシェアが7割を超えるほど人気なのが「333(バーバーバー)」です。ベトナムは残念ながらまだ行ったことがないのですが、最近バインミーのお店が増えてきたので、割と近しい感じがします。

では試飲といきましょう。
333(バーバーバー)
これもまた淡い色合い。味わいも軽い飲み口ですっきりとしています。こちらもチリソースを使うようなスパイシーな料理との相性は抜群。ベトナムのビール消費量が多いというのも納得です。

東南アジアビール④|チャーン ビール クラシック/タイ

チャーン ビール クラシック
続きましてタイです。例年、名古屋では6月にタイフェスティバルが開催されていて、タイのビールはよく飲んでいたのですが、ここ3年はコロナ禍で開催されずさみしい思いをしている次第です。

タイのビールと言えばやっぱり「シンハー」が有名なわけですが、その「シンハー」と並んで人気のビールが「チャーン」です。タイも残念ながらまだ行ったことがないのですが、実は私はタイ料理が大好きで、タイ料理のお店には頻繁に行くので、こちらをよく飲んでいます。

あらためて、試飲といきましょう。
チャーン
こちらもまた淡い色合い。飲み口も軽く、すっきりした中にほんのり旨みもあります。もちろんスパイシーなタイ料理にはぴったりの飲みやすさ。鉄板の組み合わせですね。

東南アジアビール⑤|タイガービール/シンガポール

タイガービール
最後はシンガポールです。

シンガポールを代表する銘柄と言えば「タイガービール」です。タイガービールはアジア・パシフィック・ブリュワリーズという会社が造っているのですが、この会社はシンガポールのメーカーとハイネケンの合弁会社なので、またしてもハイネケンっぽい味わいのビールだったりします。

では試飲してみます。
タイガー
色合いは淡いもののこれまでの中では最も濃いめ。口当たりも軽めながら、これまで飲んできたものよりもしっかりとした苦みと旨みがあります。この中では日本のピルスナーに一番近いような気がします。

***

どれもこれからの暑い夏にキンキンに冷やして飲みたいすっきりとした味わいのビールでした。夏に食べたいスパイシーな料理と一緒に、東南アジアの気分を楽しんでもらえればと思います。

 

【商品概要】サンミゲール

  • 生産国:フィリピン
  • 原材料:麦芽、ホップ、トウモロコシ
  • アルコール度数:5%
  • 容量 / 容器:320ml / 瓶
  • 参考小売価格:360円(税抜)
  • 輸入元:日本ビール

【商品概要】ビンタン

  • 生産国:インドネシア
  • 原材料名:麦芽、ホップ、糖類
  • アルコール度数:4%
  • 容量 / 容器:330ml / 瓶
  • 参考小売価格:330円(税抜)
  • 輸入元:池光エンタープライズ

【商品概要】333(バーバーバー)

  • 生産国:ベトナム
  • 原材料名:麦芽、ホップ、米
  • アルコール度数:5%
  • 容量 / 容器:355ml / 瓶
  • 参考小売価格:350円(税抜)
  • 輸入元:池光エンタープライズ

【商品概要】チャーン ビール クラシック

  • 生産国:タイ
  • 原材料名:麦芽、ホップ、米
  • アルコール度数:5%
  • 容量 / 容器:320ml / 瓶
  • 参考小売価格:340円(税抜)
  • 輸入元:池光エンタープライズ

【商品概要】タイガービール

  • 生産国:シンガポール
  • 原材料名:大麦麦芽、ホップ、ショ糖
  • アルコール度数:5%
  • 容量 / 容器:330ml / 瓶
  • 参考小売価格:350円(税抜)
  • 輸入元:日本ビール
※記事の情報は2022年6月6日時点のものです。
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