ミョウガは薬味だけじゃない! ミョウガが主役のアテ3品

夏が旬のミョウガ。そうめんや冷奴の薬味として活躍しますね。でもそれ以外で食べること、ありますか? お酒のおつまみとして、主役を張った使い方もできるんです。ミョウガが大好き、フードライターの白央篤司さんがちょっとおもしろい食べ方、教えてくれますよ。

ライター:白央篤司白央篤司
メインビジュアル:ミョウガは薬味だけじゃない! ミョウガが主役のアテ3品
ミョウガってそのまま刻んで使うことがほとんどでしょうが、焼いてもオツな味わいになるんです。

まず第1品目、「焼きミョウガ 味噌のせ」をご紹介しますね。

ミョウガのアテ①|焼きミョウガ 味噌のせ

ミョウガのアテ①|焼きミョウガ 味噌のせ

材料

  • (1~2人前)   
  • ミョウガ 3本
  • サラダ油 小さじ1
  • ▼(A)   
  • ・味噌 大さじ1と1/3
  • ・みりん 大さじ1/2
  • ・醤油 小さじ1/4

作り方

  • ミョウガを縦半分に切る。(A)は容器に入れてよく混ぜておく。
  • フライパンに油をひいて中火にかけ、ミョウガを切った面から1分焼き、返してまた1分焼く。
  • うつわに②を盛って、合わせた(A)を適量かける。
日本酒や焼酎のアテにいいですよ! 好みで七味などふってもおいしい。味噌に合わせる醤油は香りづけのため、面倒であればなくてもいいです(でもあったほうがおいしい)。焼き油はオリーブ油にするとまた違った風味になって、面白いアテに。

ミョウガのアテ②|カプレーゼのミョウガ風味

ミョウガのアテ②|カプレーゼのミョウガ風味
さて、「家飲みは白ワインが多い」なんて人にもミョウガレシピを贈ります。薬味のような使い方ですが、トマトとチーズに負けない存在感を見せるひと皿です。

材料

  • (1~2人前)   
  • ミョウガ 2本
  • モッツァレラチーズ(ひと口タイプ) 40g程度
  • トマト 1/2個
  • オリーブ油、塩、コショウ 適量

作り方

  • ミョウガは細かく刻み、深さのある容器に入れて、ひたるぐらいのオリーブ油を加え、なじませておく。
  • 食べやすい大きさに切ったトマト、モッツァレラチーズをうつわに盛る。①をかけ、塩コショウする。
白ワインやスパークリングワインと妙に合いますよ。トマトやお皿もよーく冷やすと、さらにおいしさアップ。

ミョウガを洋風に使ってみるの、好きなんです。グリーンサラダに刻んで加えてフレンチドレッシング、なんてのもオツなアテに。

刻んでオリーブ油と和えたミョウガ、余ったら白身魚やアジ、イワシなんかの刺身にちょいとのせて、醤油か塩でカルパッチョにするのもいい肴になります。

さあ、最後は肉と合わせましょうか。

ミョウガのアテ③|ミョウガの肉巻き

ミョウガのアテ③|ミョウガの肉巻き

材料

  • (1~2人前)    
  • ミョウガ 4本
  • 豚バラ薄切り肉 50g程度
  • サラダ油 小さじ1と1/2
  • 小さじ1
  • 塩、コショウ 適量

作り方

  • 豚肉に塩コショウしておく。ミョウガは根本を残して縦半分に切り目を入れる。
  • ミョウガを豚肉で巻き、フライパンに油をひいて中火にかけ、肉を巻き終えたところを下にしてミョウガを入れる。
  • 1分ほど焼いて、返す。酒を入れてフタをして、もう1分ほど加熱する。皿に盛りつけ、軽く塩をする。
豚の甘みとミョウガのほろ苦さがいい相性、酒を呼ぶんだなあ。ビールもいいし、日本酒のお供にも。最後に振り塩ではなく、ポン酢もおすすめですよ。

食べる際には豚肉にピンクのところが残っていないかどうか、そこだけ気をつけてください。

***

そういえばミョウガってね、古い言い伝えで「食べると物忘れしやすくなる」なんて言われるんですよ。なんでかなあ、と思っていたら柳原敏雄さんの『山菜歳時記』(中公文庫)にいわれがありました。

要約すると、お釈迦様の弟子で周梨槃特(しゅりはんどく)という方がおり、たいそう物忘れの激しい方だったと。人一倍努力して修行されたようですが、いろいろあって亡くなった後、墓のまわりにミョウガが生えてきた…というのがいわれだそうな。

面倒なことも多い現代、ミョウガを食べてイヤなことだけうまく忘れたいもんです。オチにもなりませんが、今回はこのへんで。

※記事の情報は2022年7月15日時点のものです。
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