「東京 インターナショナル バーショー 2025」に行ってきた
毎年5月に開催される「東京 インターナショナル バーショー」は誰でもバー文化を体験できる機会です。国内外の酒類メーカーや商社のブースが50も並び、腕利きのバーテンダーがカクテルを提供します。今年も気になるカクテルやお酒がいくつもありました。その模様をご紹介します。
これぞ洋酒のブランドで展開『ザ・ディーコン』『ブンブー』『季の美 京都ドライジン』

今回、最初に目が留まったのは、茶色のフレームのゴーグル型のサングラスをかけたお客さんがあちこちにいる景色でした。SF映画に出てくるようなゴーグルはスコッチウイスキー『ザ・ディーコン』ブースで配っていたもので、SNSで写真を投稿すると貰えました。熟成年数や構成原酒、樽の種類など酒そのものを語るウイスキーブランドが多いなかで、「常識破りのスコッチ、フルーティーとスモーキーの調和」と味わいだけをアピールしています。

その隣にはダークラムの『ブンブー』。ボトルに大きく「X」のマークが埋め込まれたデザインは一度見たら忘れられません。カリブ海のバルバドス島生まれのこの酒は、砂糖を加えているのではないかと思うほど強い甘みを感じました。バナナやマンゴーのような南国のフルーツを思わせる香りも魅力的です。

次に現れたのはジャパニーズクラフトジンのパイオニア『季の美 京都ドライジン』です。2014年に京都で誕生したこの酒は、今や世界中で飲まれるグローバルブランドになりました。茶や柚子の香りが日本を感じさせます。ブースには立派な盆栽が置かれ、スタッフは和装で提案していました。

構成原酒を試す至福『富士山麓』

そしてキリンビールと言えば『フォアローゼズ』です。2015年にケンタッキー州の蒸溜所を訪ねましたが、敷地は手入れが行き届いて美しく、案内してくれた方々はフレンドリーで心地よい記憶しかありません。「フォアローゼズ・シングルバレル」は数々のウイスキーコンテストで最高賞を受賞しており、レギュラー商品もバランスの良い上品な味わいで、ぜひ試してほしいです。

ニッカウヰスキーブースでバーテンダーの技を堪能
この日はニッカ製品を使ったカクテルが5種類提供され、私が選んだのは「ビッグ・イン・ジャパン」。『ニッカ フロム ザ バレル』をソーダで割り、大葉を1枚添えたカクテルです。最近は『フロム・ザ・バレル』も手に入りにくくなりましたが、日本で1980年代に発売された数々のウイスキーのなかで、今も残っている数少ない商品です。
隣のカウンターではニッカの主要製品を試飲でき、先ごろ発売された『フロンティア』を試してみました。


『iichiko 彩天(さいてん)』が遂に日本で発売
こうした下地の上で満を持して発売されたのが『iichiko 彩天』です。麹のうまみを最大限に表現した麦焼酎で、米国のトップバーテンダーと共同開発したこの商品は、アルコール度数がジンやウイスキーに近い43%でカクテルベースに最適です。アメリカで先行発売され、カクテルコンテストを開催してきましたが、今年6月17日から日本でリリースされます。
いいちこブースでは日本のトップバーテンダーと海外で活躍する日本人バーテンダーが、『iichiko 彩天』のカクテルを振舞い大いに盛り上がりました。



カクテルで四季を味わうサントリーブース




ユニークな酒が続々と登場







※記事の情報は2025年6月5日時点のものです。
『さけ通信』は「元気に飲む! 愉快に遊ぶ酒マガジン」です。お酒が大好きなあなたに、酒のレパートリーを広げる遊び方、ホームパーティを盛りあげるひと工夫、出かけたくなる酒スポット、体にやさしいお酒との付き合い方などをお伝えしていきます。発行するのは酒文化研究所(1991年創業)。ハッピーなお酒のあり方を発信し続ける、独立の民間の酒専門の研究所です。

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