2017.12.05
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イタリア定番のクリスマス・スイーツ「パネットーネ」のおいしい食べ方

パネットーネ

イタリアでクリスマスに食べるスイーツといえば、ブリオッシュ生地にドライフルーツを混ぜ込んだ「パネットーネ」。さまざまな工夫を凝らした日本のクリスマスケーキと比べると一見地味な印象も受けますが、素朴なだけにいろんなアレンジも可能なんです。今回は、パネットーネのアレンジと合うワインについてご紹介します。

12月のイタリアの街を飾る菓子パン

12月の声を聞くと、イタリア各地のパン屋さん、お菓子屋さんの店頭が、ある菓子パンで占められる。「パネットーネ(Panettone)」だ。イタリアのクリスマスを祝う定番菓子である。ドーム型のホールケーキのように見えるが、実はブリオッシュ生地を使ったパン(pane)であり、中にはドライフルーツがたっぷり。これを8当分程度に切り分けて、家族で分け合って食べるのが、イタリアのクリスマスの風景だ。最近では、粉砂糖やチョコレートでデコレーションした可愛いものもあり、この時期のイタリアの街角を飾るのに欠かせない風物詩となっている。

簡単でおすすめ、パネットーネのおいしい食べ方

最近では、日本でも販売されている。箱入りの輸入物がスーパーなどで売られたり、頑張って自家製のパネットーネを販売するお店もあったりする。もしお買い上げになったら、このパネットーネに「生クリームもしくはバニラアイス」を添える食べ方をおすすめしたい。菓子パンが一気に、おしゃれなデザートに早変わりだ。さらに、イタリア流の食べ方としては「ザバイオーネ(Zabaione)」を添えることもある。ザバイオーネとは簡単に言えば、カスタードにマルサラ酒を混ぜ込んだクリーム状のデザートである。ピエモンテ州の名物で、これはなかなか輸入物がない。そこで自分で作るしかないが、レシピはいたってシンプル。こちらにご紹介しよう。

 

材料:

・ 卵黄 3個
・ マルサラワイン(なければ白ワイン) 70~80cc
・ グラニュー糖 50g

 

作り方:

1.底の厚い大きな鍋に卵黄とグラニュー糖を入れ、白っぽくなるまで泡立てる。

2.そこにマルサラ酒を加え、かき混ぜ続けながら弱火にかける。

3.色がやや茶色になり、量が20倍ほどに増えてきたらできあがり。

パネットーネと相性抜群のワイン

さらにイタリア人は、このパネットーネにワインを合わせることも多い。これに相性のいいワインは、

 

・甘口のスパークリング

 

特にイタリア・ワインならば、「Moscato d’Asti[モスカート・ダスティ]」や「Asti spumante[アスティ・スプマンテ]」といったピエモンテ産の甘口スパークリングを定番として合わせる。

 

それに加えて、このパネットーネを食後のデザートとしていただく場合には、スパークリングではなく、少し濃厚な甘口ワインを合わせることもある。例えば、次のようなワインだ。

 

・パッシート(Passito)

ブドウを陰干しにして糖度を高めてから醸造するワイン。

 

・レチョート(Recioto)

パッシートと同じく、収穫したブドウを陰干しにして造るワイン。

 

・ヴィン・サント(Vin Santo)

ブドウをワラの上で乾燥させ、干しブドウになったところで果汁を搾り、発酵させ、樽で熟成させたワイン。

 

いずれにしても「甘口」ならば、どれでも相性は良いので、日本でもパネットーネを手に入れた際には、ワインとの組み合わせをおすすめしたい。ちょっと目新しいクリスマス・パーティーを、と思案中の方にはもってこいだろう。一味違う、大人なスタイルを演出できること間違いなしだ。

 

※記事の情報は2017年12月5日時点のものです。

京藤好男

京藤好男

東京外国語大学イタリア語学科卒業。1995年ヴェネツィア大学留学。イタリア文学専攻。その滞在期間中、ヴェネト州のヴェローナ、ピエモンテ州のランゲ、トスカーナ州のモンタルチーノなど、ワイン名産地の人々と親交を持ち、イタリア・ワインに親しむ。現在、慶應義塾大学など複数の大学で講師を務めるほか、2006-2008年にNHKラジオ『イタリア語講座』、2007年にNHK『テレビイタリア語会話』で講師を務めるなど、様々なメディアで講師活動をしつつ、ワインを始めとするイタリア文化の普及に努めている。著書に『指せば通じる旅のらくらく会話 イタリア』、『文法から学べるイタリア語』(共にナツメ社)、『中級へのイタリア語文法』(三修社)など多数。

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