イタリア人の食卓訪問! マンマの家飲みおもてなし(3)
マンマにイタリア流のおもてなし術を教わるシリーズの第3回。来客が大勢いてもあわてないマンマの極意は、ムースやディップを上手に使うこと。今回もとっておきのおつまみを教えていただきます。
マンマのとっておきおつまみ「ドライトマトのムース」
そんなイタリアのマンマは、急な来客にも動じません。その秘訣をシリーズでご紹介してきました。今回はそんな「イタリア流家飲み」の最終回。私の友人のマンマ、エレナさんにとっておきのおつまみを教えていただきます。
「来客が大勢いてもあわてない方法。それは、ムースやディップを活用することよ」。そんな格言(?)が、さりげなく飛び出します。なるほど。言わば、「乾き物のおつまみ」をより美味しくふるまうワザというわけだ。今日教えてもらうのは「ドライトマトのムース」です。
まずは材料、5人分。
材料
- ドライトマト 50g
- クリームチーズ 100~120g
- ニンニク 1/2片
- バジルの葉を刻んだもの 大さじ1/2
- パン粉 大さじ1
- パルメザンチーズ(粉チーズ) 大さじ1/2
- 卵白 1/2 個分
- お湯、赤ワイン (ドライトマトを戻す用)
- 塩、コショウ
作り方
ここでマンマのワンポイント。
「ドライトマトの水分を切った後は、そのまま乾燥よ。クッキングペーパーなどで拭き取ると、風味を損なう恐れがあるわ」
さて、ドライトマトを戻したら、ムース作りに入ります。まずは、柔らかくなったドライトマトを包丁で刻みます。細かくなり、ペースト状になってきたら、クリームチーズ、パルメザンチーズ、バジルの葉、パン粉、ニンニクを加えて、全体を混ぜ合わせます。それからミキサーにかけます。滑らかなムース状になったところで取り出したものが、下の写真の状態です。
ライトボディの赤ワインが止まらない!
「このムースを作っておけば、ポテトチップスでも、野菜スティックでも応用できるわよ。お客さんの人数が多くても、これならあわてずにおもてなしができるからおすすめ。ポイントは、あまり味つけを濃くしないこと。薄味で、素材の風味そのものが生かされている方が、客人はたくさん食べてくれるわ。その方が、次を作るまで時間が稼げるものね」といたずらっぽく笑うマンマ・エレナに、なんとも言えない余裕と寛容さを感じました。まさに、この温かく、気楽な雰囲気こそが、最高のおもてなしなのだと僕は感激し、天国のスパイラルに身を任せていたのです。
マンマが日本で気に入った調理器具とは?
※記事の情報は2018年2月6日時点のものです。
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京藤好男