鮭の栄養成分は? おいしい鮭の選び方やカロリーを管理栄養士が解説

日本人にとって身近な魚、「鮭」の栄養って? 鮭の身の赤い色の源、強い高酸化力を持つアスタキサンチンをはじめ、鮭に含まれるそのほかの栄養素、脂ののったおいしい鮭の選び方、簡単にできるおつまみまで、管理栄養士の森由香子さんが解説します。

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栄養たっぷりでおいしい「鮭」の旬はいつ?

焼き鮭
日本人の食生活に欠かせない食材のひとつに魚がありますね。

その中でも、「鮭」は1年中手に入りやすいこともあり、食卓に登場する回数が多いのではないでしょうか。メインのおかずとしてはもちろん、おつまみとしても優秀。蒸したり焼いたり生で食べたり、鮭単体ではもちろん、野菜などほかの食材と組み合わせてもおいしく、バリエーション豊かなおつまみが簡単に作れます。また、家庭ばかりでなく、コンビニやスーパーマーケットでも、おにぎりやお弁当の具としてお目にかかることも多いですね。

農林水産省のホームページをみると、2016(平成28)年から2018(平成30)年の年間1人あたりの魚介類の家計消費量、魚種別の平均は、「鮭」が最も多く2,579グラム。次いで「まぐろ」2,104グラム、「ぶり」1,775グラム、「エビ」1,359グラム、「イカ」1,319グラムと紹介されています。

そんな私たちになじみ深い「鮭」、今が旬を迎えています。

鮭の水揚げは1年に2回、春と秋。日本で秋に水揚げされる鮭のほとんどが白鮭で、秋鮭とも呼ばれます。なぜ秋鮭とよばれるかというと、鮭は回遊魚で、数年の間、オホーツク海、ベーリング海などを回遊し、産卵の秋になると日本の川へ戻ってくるためです。

鮭の代表的な栄養素、アスタキサンチンとは?

生鮭
サーモンピンクとよばれるように、鮭の色はピンク色にちかいオレンジ色なので、赤身魚と勘違いされがちですが、実は白身魚です。赤身魚と白身魚の違いは、ミオグロビンという酸素を体内で循環させるはたらきをもつ成分の含有量できまります。ミオグロビンが多いと赤身魚に分類されますが、鮭の色はミオグロビン由来ではなく、アスタキサンチンという抗酸化成分で、食物連鎖由来のものによります。

鮭の色素であるアスタキサンチンは、海に大量に生息している植物プランクトンがはじまりです。β-カロテンが豊富な植物プランクトンをオキアミやエビが食べると、体内でアスタキサンチンに変換され、鮭がそのオキアミやエビを食べることで、アスタキサンチンが鮭の筋肉の中に蓄積されていきます。そうして成長する過程で、もともと白い身だったのが、赤い身に変化していきます。鮭の色素は、植物プランクトンの色素を反映しているのです。

アスタキサンチンはカロテノイドの仲間で、トマトに含まれるリコピンに次いで強力な抗酸化作用があります。アスタキサンチンはキサントフィル類、リコピンはカロテン類に分類されます。

ほかに、アスタキサンチンが含まれている魚介類は、マス、鮭やマスのたまご、タイの皮、エビやカニの殻などです。加熱したときに、赤味がのこっているのがアスタキサンチンの特徴です。たとえば、マグロは生だと赤身ですが加熱すると身が白くなりますので、アスタキサンチンは含まれていません。

鮭は栄養いっぱいで体にうれしい食材! カロリーは?

鮭の半身
鮭は、強力な抗酸化成分のアスタキサンチンのほかに、たんぱく質、脂質のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)のn-3(エヌマイナス3)系脂肪酸、ビタミンB1、B2、B6、B12、パントテン酸などのビタミンB群、ビタミンDが豊富に含まれており、体にうれしい食材です。

カロリーは、鮭100gあたり124Kcalです。

脂ののったおいしい鮭の選び方は?

サケの切り身
次に、新鮮で脂がのっているおいしい鮭(切り身)の選び方をご紹介します。

おいしい鮭を選ぶには、サシ(白い筋)と形と色を見るのがポイントです。

サシが真っ白でハッキリしていて、皮と身の間のベージュ色の部分に厚みがあるものは、脂がのっています。形は、弓状(先に行くほど細くなったゆるやかなカーブ状)がおすすめです。色は、全体的にはっきりして鮮やかな色、そしてドリップが出ていないものがよいでしょう。

管理栄養士が教える「鮭」のおすすめの食べ方は?

鮭は、ムニエル、フライ、チャンチャン焼き、ホイル焼、そのまま焼いたり、茹でたりと幅広く利用できますね。旬の生鮭を使うのはもちろん、鮭をほぐし、酒、みりん、しょうゆなどの調味料で味付けした鮭フレークも重宝します。鮭フレークでも、生鮭と変わらない栄養を摂ることができるので、時間のないときにはおすすめです。(ただし、生鮭に比べて塩分が多いので、食べすぎには注意してください)

栄養豊かな鮭に足りない栄養素は、ビタミンC、食物繊維です。これらの栄養素が豊富に含まれる栄養素と組み合わせると栄養価が整います。ビタミンCと食物繊維が豊富な食材といえば緑黄色野菜です。

また、鮭はビタミンDがとても多いので、乳製品と一緒に摂ることでカルシウムの吸収が高まります。

そこで、今回ご紹介する美味しいおつまみ2品はこちらです。  
 

●鮭フレークと粉チーズのパリパリ焼き(6個分)

鮭フレークと粉チーズのパリパリ焼き

材料

  • 鮭フレーク 大さじ1(10g)
  • パセリ 1/4枝(2g)
  • 粉チーズ 大さじ4(20g)
  • アルミケース6号(小サイズ) 6個

作り方

  • パセリをみじん切りにする。
  • ①と鮭フレーク、粉チーズを混ぜ合わせる。
  • アルミカップに②を入れ、オーブントースターで5~10分ほど焼く。(カリカリ食感がお好みなら10分がおすすめ)
  • 焼きあがったら完成。アルミカップからはずしてお皿に並べる。

●生鮭の粉チーズ焼き(2人分)

生鮭の粉チーズ焼き

材料

  • 生鮭(小さめ) 4切れ(150g)
  • パセリ 1/4枝(2g)
  • 粉チーズ 大さじ2(10g)

作り方

  • パセリをみじん切りにする。
  • ①と粉チーズを混ぜ合わせる。
  • 生鮭の表面に②をふりかける。
  • オーブン180度で10分程度、火が中まで通るまで焼く。
  • お皿に盛り付けたら完成。
鮭とチーズの相性はバツグン! お酒にもよく合います。簡単にできますので、ぜひお試しくださいね。

実りの秋、食欲が増すこの時季ですが、栄養バランスを整えながらイエノミライフを楽しんでいきましょう。健やかにお過ごしください。

※記事の情報は2021年10月11日時点のものです。
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