お酒がもっと深く好きになる検定&資格ガイド <ウイスキー編>

ウイスキーを語るには、ウイスキーを知ることから。あなたの知識の深さはどれくらい?

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お酒をただ美味しく楽しむのも良いですが、もう一歩踏み込んで知識を深めることで、これまでに体験したことのない新しい味わい方を発見したり、自分以外の誰かにも美味しさを提案することができるようになります。お酒の検定や資格は、そうした知識の深さをはかる指標です。

ビール、日本酒に続くシリーズ3回目の今回は、日本にもクラフトブームが押し寄せている「ウイスキー」を取り上げます。

そもそも「検定」と「資格」の違いとは?

「検定」とは、ある特定の知識や能力をその人がどれくらいもっているかを検査することです。資格と異なり、合格することで何らかの免許や肩書等が与えられるわけではありません。

「資格」は、カリキュラムの受講や試験に合格することである特定の機関から免許や肩書が与えられます。ですので、仕事や業務に役立てたいと思っている方は資格取得のほうが有利かもしれません。ただし、検定に比べると費用がかかります。

ウイスキーにまつわる【検定】

ウイスキー検定イメージ


ウイスキー検定|一般社団法人ウイスキー検定実行委員会

Q. どんな検定?
A.ウイスキーをもっと知り、もっと楽しむための知識を問う試験
世界のウイスキーを対象に、歴史、原料、製法から様々な飲み方、ウイスキーにまつわるうんちくまで、奥深いウイスキーの世界をより楽しむための知識が問われます。難易度別に3級~1級まである常設級のほか、不定期で開催されるJW級(ジャパニーズウイスキーに特化した上級レベル)、SM級(シングルモルトウイスキーに特化した上級レベル)、BW級(バーボンに特化した中級レベル)の特別級もあります。受検者全員に記念品のプレゼントや、合格者には認定証も授与されます。

Q. どこで受けられるの? 費用は?
A.試験会場は東京・大阪・名古屋の3か所。常設級の検定料はレベル別に4,320~6,480円(税込)

ウイスキー検定は東京・大阪・名古屋の3都市・3会場で行われます。申し込みは公式HP から可能。常設級の場合、3級の受検費用は4,320円、2級は5,400円、1級は6,480円かかります(※1級は2級に合格している方のみ受検可能)。

Q. どんな問題が出るの?
A. 基本的にマークシート形式で出題。1級は記述問題もあります

3級
『新版・検定公式テキスト』のスコッチを中心に出題され、テキストを学習すれば合格可能。ウイスキーが好きで、ウイスキーの基礎知識を持つ方を対象とした初級レベル。
<過去問題>
アイラ島で唯一、チャールズ皇太子の王室御用達のワラント(勅許状)を得ている蒸留所はどこか。次の中から選べ。
(1)ボウモア (2)ブナハーブン (3)プリンス・オブ・ウェールズ (4)ラフロイグ
正解:(4)ラフロイグ

2級
『新版・検定公式テキスト』を中心に出題。テキストを深く学習、理解すれば合格可能。ウイスキーの文化や歴史、製法を理解し、ウイスキー通になりたい方を対象とした中級レベル。
<過去問題>
次の中でアイラモルトに分類されない蒸留所はどれか。1つ選べ。
(1)トバモリー (2)ブナハーブン (3)ブルイックラディ (4)キルホーマン
正解:(1)トバモリー

1級
『新版・検定公式テキスト』と参考書籍などから出題。ウイスキーの文化や歴史、製法、最新情報などを深く理解した方を対象とした上級レベル。

Q. 気になる難易度は?
A. 3級の合格率は87%、1級は24%で一気に難易度アップ!

これまでの累計受験者データによると、3級の合格率は87%、2級は50%、1級は24%となっています。受験者の割合を職業別にみると、飲食・バー関係…14%、酒類関係会社員…15%、会社員…48%となっていて、職業とは関係のない一般の会社員からの応募が圧倒的に多いことが分かります。

Q. 何を参考に勉強すればよい?
A. しっかり対策できる、公式テキストや過去問題集、参考書が用意されています


『新版 ウイスキー検定公式テキスト』
定価:2,376円 発行:小学館



『ウイスキー検定過去問題集5』
定価:1,080円 発行:ウイスキー文化研究所



『シングルモルトウィスキー大全』
定価:3,564円 発行:小学館



『ブレンデッドウィスキー大全』
定価:3,456円 発行:小学館


より詳しい内容は、「ウイスキー検定」のWEBSITEでチェック!

ウイスキーにまつわる【資格】

ウイスキー資格イメージ


ウイスキーコニサー資格認定試験|ウイスキー文化研究所

Q. どんな資格?
A. ウイスキー好きなら誰もが挑戦できる資格認定試験。「エキスパート」「プロフェッショナル」「マスター」の3段階があります

ウイスキーに関心がある、あるいはウイスキーに関りのあるすべての人を対象にした認定試験で2004年にスタート。職業を問わず誰でも受験できます。ウイスキーコニサー資格認定制度は3つの段階があり、第1段階の「ウイスキーエキスパート」から始まり、「ウイスキープロフェッショナル」、そして「マスター・オブ・ウイスキー」が最終段階に当たります。上位資格に進むにつれ、試験の難易度もアップ。試験に向けて大事なポイントを詳しく講義してくれる集中対策講座も用意されているそう。

Q. 資格を取るとどんなメリットがあるの?
A. 資格を仕事に活かして活躍している人も!

3段階のうち、特に「ウイスキープロフェッショナル」「マスター・オブ・ウイスキー」は難関試験ですが、バーテンダーや酒類販売業に携わる方の中には、この資格を活かして多岐にわたり活躍している人もいるそうです。

Q. どこで受けられるの? 費用は?
A. 試験会場は東京・大阪の2か所。入会金・年会費と、レベル別に異なる受験料・認定料が必要です

試験会場は東京と大阪の2か所。受験資格を得るには、まず「ウイスキー文化研究所」に入会する必要があります。個人会員として入会する場合、入会金2,000円と年会費7,000円が必要です。受験料はレベル別に異なります。
・ウイスキーエキスパート認定試験 受験料…16,000円(税込) 認定料(合格した場合のみ)…8,000円(税込)
・ウイスキープロフェッショナル認定試験 受験料…20,000円(税込) 認定料(合格した場合のみ)…10,000円(税込)
・マスター・オブ・ウイスキー認定試験 一次試験受験料…15,000円(税込) 二次試験受験料…15,000円(税込) 認定料(合格した場合のみ)…10,000円(税込)
※「プロフェッショナル」は「エキスパート」資格保有者のみ、「マスター」は「プロフェッショナル」資格保有者のみが受験可能

Q. どんな問題が出るの?
A. レベルによって異なり、筆記試験、官能試験、論文審査などがあります

・ウイスキーエキスパート
ウイスキーに興味があり、専門知識を身につけたい方を対象とした筆記試験。ウイスキーに関する基礎知識を問う問題が、選択式で100問程度出題されます。
・ウイスキープロフェッショナル
エキスパート資格保有者を対象にしたより深い知識を問う試験で、記述を含む筆記試験と官能試験が行われます。
・マスター・オブ・ウイスキー
プロフェッショナル資格保有者を対象にしたウイスキーコニサー資格認定試験の最終段階にあたり、最高レベルの難易度を誇ります。試験は1次試験のオリジナル研究論文(未発表に限る)審査と、2次試験の筆記試験、口頭試問、官能試験を経て認定されます。

Q. 気になる難易度は?
A. 「ウイスキーエキスパート」の合格率は48.7%

受験者データによると、「ウイスキーエキスパート」の場合、2004~2017年までに3,577名がチャレンジし、そのうち1,743名が合格(合格率48.7%)。「ウイスキープロフェッショナル」では、2007~2018年の累計で759名が受験し、うち285名が合格(合格率37.5%)。「マスター・オブ・ウイスキー」は、2010~2017年までに39名が受験し、うち7名が合格。かなり狭き門であることが分かります。

Q. 何を参考に勉強すればよい?
A. まずは指定テキストでしっかり試験対策をしましょう


『ウイスキーコニサー資格認定試験教本2018【上巻】』
定価:2,916円 発行:ウイスキー文化研究所



『ウイスキーコニサー資格認定試験教本2015【下巻】』
定価:3,780円 発行:ウイスキー文化研究所


より詳しい内容は、「ウイスキー文化研究所」のWEBSITEでチェック!


※記事の情報は2018年11月17日時点の情報です。
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