お犬様ラベルのお酒大集合!

2018年の今年は犬年!というわけで、縁起の良い「犬のラベル」のお酒を集めてみました。1月も後半戦、お屠蘇気分もすっかり抜けてましたが、犬種図鑑片手にお酒と犬のご紹介をしたいと思います。

メインビジュアル:お犬様ラベルのお酒大集合!

千代菊 純米 いぬとあきたこまち

千代菊 純米 いぬとあきたこまち
一番手は、岐阜県の日本酒蔵元、千代菊の純米酒「いぬとあきたこまち」です。有機栽培の秋田小町を使った純米酒です。
ラベルに、堂々たる犬がいますね。瓶の上部には犬好きのハートを鷲掴みにする「にくきゅう」シールも。この胸を張ってすっくとしたシルエットは、秋田小町だけにどうみても秋田犬。どれどれ、と図鑑を開き、日本犬のコーナーを覗くと…。いましたね。なになに?もともと闘犬として大型化させるため、マタギ犬や土佐犬そしてグレートデーンが交配されているとか。なかなか強そうです。日本犬として天然記念物にも指定されています。そういえば渋谷のハチ公さんも秋田犬でしたね。
こちらが実写版秋田犬。やっぱり風格ありますね。
こちらが実写版秋田犬。やっぱり風格ありますね。

ペリート

ペリート
サッポロビールから販売されているチリワインです。
ラベルにどーん、と犬のドアップが! この犬なんでしょうね……。「ペリート」というのはスペイン語で仔犬の事だそうです。仔犬のように毎日愛されたいという気持ちがこもっているのだとか。ということはラベルも仔犬なのでしょう。仔犬の段階でこのボリウム感ということは、かなりの大型犬? このハチワレになっている毛色からすると、アニメ「アルプスの少女ハイジ」でも有名なセントバーナード(ヨーゼフ)に似ていますね。でも、なんか目が違う。

ラベルの犬は、目がクリっとしてます。かたやセントバーナードはタレ目ちゃんです。図鑑をパラパラやっていくうちに浮上ししてきたのが、ピレニアン・マスティフというスペイン原産の犬。大型の牧羊犬です。顔を左右に分ける毛色といい、ほっぺたのボリウム感、そして問題の目は愛嬌のあるくりくりまなこです。これだこれに違いない(個人の予想です)!
アニメ「アルプスの少女ハイジ」でも有名なセントバーナード(ヨーゼフ)に似ています

スカリーワグ

スカリーワグ
ダグラスレイン社のスコッチウイスキーです。
ラベルにはいかにもやんちゃそうな犬のイラストが。この犬の正体はすぐにわかりました。商品紹介をしているサイトに「マネジメントディレクターのレッド・レイン氏の飼い犬であるフォックステリアがモデル」であると書いてあります。なるほど、さっそく図鑑で調べてみると、いました。イングランド原産で狐狩りのために作出された品種だそう。フォックステリアにも何種類かいるようですが、この体型と顔つきからすると長毛の「ワイアーフォックステリア」だと思われます。このウイスキー、やんちゃであかるいフォックステリアのように、陽気で快活な味わいだそう。
ワイアーフォックステリア

ラッキードッグ

ラッキードッグ
こんどは、日本のクラフトビールです。京都の名水で仕込まれた香り高いビール。
ラベルで、微妙な顔をしてコッチ見ているのはブルドックですね。どっしりしていて強そうです。図鑑によると、ブルドッグはもともとは牛と犬を戦わせる競技のために作られた犬種だそうですが、その後この競技が法律で禁じられ、もっぱら番犬や愛玩犬として改良されてきた犬だそうです。どんどん「ブルドッグらしさ」を追求した結果、このラベルのように頭が大きくなり、足は短くなっていきました。ブルドッグはかなり人の手の入った品種で、強そうな風貌に似合わず、その体はとっても繊細なのだそうです。鼻が小さいため体温調節が下手で暑さにめっぽうよわい。下顎が突き出ているためよだれが多く、食べ物を噛むのが下手。皮膚もデリケートで皮膚炎にもなりやすい。さらには頭が大きすぎて自然分娩が不可能なため、仔犬はもっぱら帝王切開で生まれてくるそうです。強面に似合わずとっても繊細なコなんですね。
ブルドッグ

ブリュードッグ

ブリュードッグ
さて、最後もクラフトビールです。ラベルが犬、というより社名のロゴが犬モチーフのブリュードッグ。

このブリュードッグ社は、なんとも癖のあるパンクなスコットランドのブルワリーです。ロゴのこの犬、なんでしょうねえ。2007年に「2人の男性と1匹の犬」によって設立されたというこのブルワリー、だったらその「一匹の犬」を突き止めればいいんじゃないか? ネット上を色々検索してみると、創業者の二人と一緒に犬が写っている写真を発見。しかし、その犬はチョコレート色のラブラドールリトリバーでした。これだとどうみても体型が違います。

ロゴの犬は、この足と胴のバランスや立派な尻尾からしてよくちょこまかと走り回る犬という感じがします。尻尾が長いので走りながらの方向転換も得意そう。あと、顔は結構長いですね。頭と体のバランスからすると、サイズも大型犬という感じはしません。中型犬でしょうか。
スコットランド出身の創業者たちは、原料もスコットランドにこだわり、頑固なビール造りを貫いています。ということはロゴの犬にも「伝統」のこだわりがあるに違いありません。スコットランドの伝統的な犬種、しかも走り回るということは牧羊犬か? スコットランド原産の牧羊犬を調べると……。いましたね、ボーダーコリーとかシェトランドシープドッグ、あ、「名犬ラッシー」のコリーもそうなのか。写真とロゴを見比べて見ると、シェトランドシープドッグやコリーにしては頭が大きいですね。これはひょっとしてボーダーコリー?
ボーダーコリー?
ブリュードッグのロゴには水色の別バージョン(?)があって、それをよく見ると首の下あたりに、微妙にふさっとした毛の乱れが描かれています。



この感じ、ボーダーコリーの顎の下あたりの毛っぽいんですよね。
というわけで、ボーダーコリー説をとなえておきましょう。見当違いならゴメンナサイ!(たぶん見当違い)

ところで、このブリュードッグ社は、犬に優しい会社だそうで、全社的に犬連れの出勤OK、さらに育犬休暇制度もあるんだとか。さすが思いきったことをやる会社ですね~。

変幻自在の犬年

しかし、犬の種類って本当にたくさんありますね。もともと犬はオオカミの一種でした。動物学的にはタイリクオオカミの1亜種として扱われて「イエイヌ」という名称で分類されています。犬と人間の関わりは古くは旧跡時代にまで遡れるそうです。人間が飼育を始めた最初の家畜が犬なのだそうで、この長い歴史の中でいろんな犬の品種が生まれてきたわけです。以前Twitterのタイムラインに流れてきた投稿に「人間ってすごいよな。狼からチワワ作っちゃうんだぜ」というのがあって、激しく同意したことがあります。いろんな姿に変幻自在な犬。そんな犬たちがトレードマークを務める今年は、果たしてどんな一年になりますことやら。

※記事の情報は2018年1月24日時点の情報です。
ブルドッグ
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