「フーデックス ジャパン 2019」で占う、次に流行るお酒・おつまみはこれ!

アジア最大級の食品・飲料専門展示会「FOODEX JAPAN」が今年も開催。早速、編集部員が会場に潜入し、これから来そうなモノを家飲み目線で探してきました!

メインビジュアル:「フーデックス ジャパン 2019」で占う、次に流行るお酒・おつまみはこれ!

「食の最新情報」が世界から集まる、アジア最大級の食品・飲料展示会

1976年の初開催から今年で44回目を迎える食品・飲料専門展示会「FOODEX JAPAN」が 3/5〜8にかけて幕張メッセで開催されました。このイベントは、日本はもとより世界各国から様々な食品や飲料が集まる展示会で、今回は3361社(2019年2月22日時点)のブースが出展。会場にはフードサービス、小売、商社、食品メーカー、ホテルなどのバイヤーが訪れ、出展者と商談を行っていました。

“食”にかかわる最新情報が集結すると言われているこのイベントに、今回編集部が潜入取材。 家飲み的目線で見つけた「これ次に来るんじゃない?」という注目アイテムをご紹介していきます!
会場の全景
Mexicoのブース
おつまみ
海外醸造所出展の様子

女性を意識したお酒が目立った国内ゾーン

まずは国内出展ゾーンから見ていくことに。まず私たちが注目したのが、「ミード」というハチミツを発酵させて醸造したお酒。
ミード各種
聞き慣れない名前ですが、西洋では神話などにも登場する、ワインやビールよりも古い歴史をもつお酒なんだそうです。何種類か試飲させてもらいましたが、デザートのようなとろっと甘さを感じるものから、すっきりドライな飲み口のものまで味わいのタイプは様々。とても飲みやすいうえに、ハチミツから作られるということで、健康や美容への意識の高い女性にも人気が高まりそうだなと感じました。イギリスなどでは、風邪で体が弱ったときに温めて飲んだりもするそうです。

次に目に留まったのが、オリエンタルな雰囲気の女性のイラストが描かれたボトル。
GINZAボトル
東京蒸留酒造社という会社が、国産のホップを使用した珍しいジン「GIN ZA」や、沖縄のサトウキビで作ったというバニラの香りが豊かなスパイスラム「RUM ZA」を出展していました。一般にはまだあまり流通していないようですが、今後の展開が楽しみです。

さらに進んでいくと、ひときわ多くの人で賑わっているブースがありました。青森県弘前のりんごで作られたお酒「シードル」の試飲PRを行っているようです。なかでも気になったのが、もりやま園の「テキカカシードル」というユニークなネーミングのもの。これまで摘果のために捨てられていた小さな未成熟のリンゴを利用して作られたシードルなんだそう。今回の試飲ではサーバーから注いで提供してくれたのですが、これが甘くなくて、すごく爽やか! ビールのようにゴクゴク飲めて、これなら色んな食事と合わせられそうです。もうひとつ出展者の方が試飲をすすめてくれたのが、弘前シードル工房Kimoriの「キモリシードル グリーン」。冬の間寝かせて甘さを引き出したという春限定の味なんだそうですが、こちらのほうはまろやか。りんごの果実感がそのまま残っている感じで、これもとても美味しかったです。
テキカカシドール
キモリシードルボトル
同じフルーツつながりでもうひとつ印象に残ったのが、静岡県沼津市の戸田地区で栽培される「へだたちばな」という品種の希少な柑橘を使ったクラフトビール「ヘダタチバナホワイト」(カケガワ ファーム ブルーイング)。たちばなは『古事記』や『日本書記』にも登場する、古来より日本人に愛されてきた日本固有種の柑橘なんだそうです。試飲させてもらうと、飲む前から柑橘のいい香りが立ち上ります。ビールでありながらスパークリングワインのような飲みやすさで、お酒があまり得意でない女性にも受け入れられそうです。
ヘダタチバナホワイトビール
柑橘 へだたちばな

様々な「お国柄」が見えて楽しい海外出展ゾーン

次は海外出展ゾーンです。今回の取材で編集部的に一番ビビッと感じたのが、「カシャッサ(別名ピンガ)」というブラジルを代表するお酒。サトウキビを原料とする蒸留酒で、ブラジルの伝統的カクテル「カイピリーニャ」にも使われます。ブースではカシャッサと、そのカシャッサにトウガラシやハーブ、フルーツ、コーヒーなどを漬け込んだ「カシャッサパンチ」を何種類か試飲させていただきましたが、これがとても面白い。カシャッサそのものはクセがなく飲みやすい(ただしアルコール度数40℃!)お酒ですが、漬け込む材料によって味がガラリと変わります。ブラジルでは週末になると、陽気な音楽とともに昼間からこのカシャッサパンチを飲むそうです。漬け込む作業自体が楽しいと思いますし、漬けた後も見た目に美しいので、これは日本の家飲みにももってこいだと思いました。
カシャッサのボトル

世界の多くの国で飲まれているビールですが、その中でも特に気になったものをいくつか。

ビールの本場ベルギーのブースでは、なんと日本人醸造家がベルギーで造るビールが出展。「欧和醸造所」というブルワリーで、今井礼欧さんという方が造っているのだそうです。ブースカウンターには、和食、特に醤油との相性を考えて造られた「欧和」シリーズや、ベルギーの一部地域にしか棲息しない野生酵母を発酵させ、和のテイストを加えたという「和製ランビック」シリーズが並んでいました。
「欧和」と「和製ランビック」ボトル

北欧・フィンランドからは「クッコ(kucco)」というブランドが出展。オシャレで洗練されたパッケージデザインが目を引きますが、実はこのビール、大麦とホップで作られた「グルテンフリービール」なんです。グルテンフリーでありながら、エール、ラガー、ピルスナー、IPAをはじめ、味わいのバリエーションは豊富。しかもこれらのビールは全て、風力・太陽光発電による電力で製造されているとか。ヘルシー&エコ・コンシャスなイメージの強いフィンランドですが、ビール造りにもその意識の高さが表れているようです。
グルテンフリービール クッコ

「サクラアワード」受賞ワインの試飲コーナーも!

FOODEXには、以前本サイトでも紹介した、女性による女性のためのワイン審査会「サクラアワード」の受賞ワイン2,006アイテムも展示。期間中に開催された授賞式では、ダイヤモンド・トロフィーと特別賞も発表されました(審査結果はこちらをご覧ください)。

ブースに設けられた試飲コーナーでは、栄冠を勝ち取った受賞ワインを味わうことができるようになっており、多くの来場者で賑わっていました。今後、一般の酒販店などでも「サクラアワード」のメダルロゴが入った受賞ワインを見かけるようになると思いますので、ぜひ皆さま手に取ってみてください。
「サクラアワード」受賞酒
試飲コーナー
「サクラアワード」メダルロゴの貼ってあるボトル

パンチの効いたおつまみやフードも目白押し!

最後に家飲みにも欠かせないおつまみや食品の中から、いくつか気になったものをピックアップ。まずは、おつまみの定番・柿の種をオイルに漬けた、阿部幸製菓のその名も「柿の種のオイル漬け」。おつまみとしてももちろん良いのですが、なんとこれ、ごはんのお供にもなるそう。「にんにくラー油」味を味見させてもらうと、オイルに漬かっているのにカリカリとした食感はそのままで、確かにごはんが進む味でした。今のところ通販限定のようですが、これは流行りそうな予感大です。
柿の種のオイル漬け

もう1つ、酒好きの心をくすぐりそうなアイテムとして目に留まったのが、熊本のからし蓮根専門店・高見商店が開発した「れんこんチップス」。生のからし蓮根だと日持ちの問題もあってなかなか手を伸ばしづらいですが、チップスになっていると手軽です。からし蓮根ならではのツーンとした香りがそのまま楽しめます。一般販売もしているようなので、ぜひ焼酎に合わせていただきたいなと思いました。
レンコンチップス

その他にも、長野・マルス信州蒸溜所で製造しているウイスキー「ツインアルプス」で風味付けしたレトルトカレー(本坊商店)など、お酒ファンなら思わず振り向くような食品が目白押し。また食品だけでなく、食のビッグデータから食卓トレンドを分析する「クックパッド」のPRブースが設置されるなど、FOODEXはまさに「食の最新情報」が集結する空間でした。
本坊商店レトルトカレー
クックパッドブース
家飲みの新たなトレンドも、ここから生まれるものがあるかもしれません。編集部では今後もこのFOODEXをチェックしていきたいと思います。

※記事の情報は2019年4月4日時点のものです。
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