ルーマニアでつくる王道の国際品種のワイン《コスパワインのススメ⑪》

デイリーに楽しめる安旨コスパワインを紹介する企画、知る人ぞ知るワイン生産国ルーマニアのワインをご紹介。王道の国際品種を使ってルーマニアでつくられたワインの味わいとは?

ライター:青田俊一青田俊一
メインビジュアル:ルーマニアでつくる王道の国際品種のワイン《コスパワインのススメ⑪》
ソムリエの資格を持つ名古屋の酒類卸イズミックの青田が、コスパで選んだ安旨ワインをご紹介。今回はルーマニアのワインをご紹介します。

歴史あるワイン生産国ルーマニアのコスパワイン

これは安くて美味しいと個人的に思ったコスパワインを毎月ご紹介する企画、ずいぶんご無沙汰となってしまいましたが今回はルーマニアのワインです。

ルーマニアのワインは以前にもご紹介したことがありますが、ルーマニアは実はワインとはとても関わりの深い国。その歴史は6000年以上も前にさかのぼるとも言われており、ギリシャ神話の酒の神バッカスが誕生した地とも言われています。

今回はそんなルーマニアから「ウンブレレ」というワインをご紹介したいと思います。
ウンブレレ
「ウンブレレ」は「クラメレ・レカシュ」というワイナリーが製造するワイン。「クラメレ・レカシュ」はセルビアと国境を接する西部のバナット地方に1250haもの自社畑を所有しており、ルーマニアでは最大級の規模のワイナリーで、国際的なコンクールで100以上のメダルを受賞するなど、その品質には定評があります。

その中から今回ご紹介するワインは白、赤それぞれ1本ずつの計2本、白はシャルドネ、赤はピノ・ノワールになります。以前ご紹介したものはルーマニアの固有品種でしたが今回は国際品種。それも王道のシャルドネとピノ・ノワールということでその実力が気になるところ。というわけで早速お楽しみの試飲タイムといきましょう。

ルーマニアのワイン「ウンブレレ」を飲んでみた

まずは白、シャルドネからです。
ウンブレレ シャルドネ
色合いは輝くイエローゴールド。少し熟成感のある色合いです。香りは甘くフローラルな印象にトロピカルフルーツのニュアンスが少々。味わいはふくよかな果実味にほどよい酸味があってバランスの良い仕上がり。口当たりが滑らかで、余韻には樽のニュアンスが残ります。鶏肉のクリーム煮のような淡白なお肉や生クリームを使った料理との相性が良さそうな味わいです。

お次は赤、ピノ・ノワールです。
ウンブレレ ピノ・ノワール
色合いは淡いルビーレッド。イチゴのような香りがとてもフルーティーな印象。口当たりは軽く、優しい果実味にほんのりタンニンとやわらかな酸味、調和のとれた上品な味わいに仕上がっています。個人的には生ハムに合わせたいと思いましたが、豚の角煮やたれの焼鳥のような醤油を使った和食との相性もよさそうです。

どちらも想像以上に上品な味わい。ニューワールドのワインのような生き生きとした印象ではなく、ヨーロッパのワインらしい佇まいを感じます。フランスのワインで同じ様な味わいのものを探すとなると、もう少しお値段がしそうなところなのでこのコスパなら大当たりです。

あまりお目にかかることのない国のワインですが、普段の食卓の料理にも合わせやすいので、カジュアルに家飲みでお楽しみいただければと思います。
 

ウンブレレ シャルドネ【商品概要】

  • 産地:ルーマニア
  • 原料品種:シャルドネ
  • 容量 / 容器:750ml / 瓶
  • 参考小売価格:980円(税抜)
  • 輸入元:ドウシシャ

ウンブレレ ピノ・ノワール【商品概要】

  • 産地:ルーマニア
  • 原料品種:ピノ・ノワール
  • 容量 / 容器:750ml / 瓶
  • 参考小売価格:980円(税抜)
  • 輸入元:ドウシシャ

※記事の情報は2021年1月18日時点のものです。
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