どぶろく最前線⑥ 出会いはSNS。シンガポールのバーが挑むどぶろく普及活動
どぶろく造りワークショップやイベントを開催し、シンガポールのどぶろくラバーの拠点となっているバー「オムノム(OMU NOM)」。日本酒ソムリエの資格を持つ、オーナーシェフのジェラール・アレクシスさんを訪ねました。
![メインビジュアル:どぶろく最前線⑥ 出会いはSNS。シンガポールのバーが挑むどぶろく普及活動](/sites/default/files/common_mainimg/trend231116_00.jpg)
コロナ禍でのSNSで出会った「どぶろく」
どぶろくの成り立ちや歴史を学び、どんな生産者がいて、どんな商品があるのかを調べながら、開店準備を進めたアレクシスさんは、2022年に「オムノム クラフトサケ&生ものバー(OMU NOMU Craft Sake & Raw Bar)」をオープンします。そして、シンガポールでは誰もどぶろくを紹介しておらず、話題にもなっていませんでしたが、木花之醸造所のどぶろくを輸入することを決断します。
![右からジェラール・アレクシス(Gerard Alexis)さん(オーナーシェフ&日本酒ソムリエ) 、ノリーン(Noreen)さん(サービススタッフ)、ボネス・チェン(Bonez Chen)さん(バーマネージャー&日本酒ソムリエ)](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_01.jpg)
![バー「オムノム」のTシャツ](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_02.jpg)
「米」はアジアの共通文化、どぶろくは懐かしい
![飛騨一ノ宮神社のどぶろく(左)と木花之醸造所のどぶろく「ハナグモリ」(右)](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_03.jpg)
「現代の日本酒は多様で、新しい味を生み出すために常に改良されています。日本酒がどのようにして始まったのか忘れてしまいがちですが、どぶろくは日本酒の原点で、どのように変わってきたのかがわかる。味わいもバラエティに富み、木花之醸造所のどぶろくのように粒々感のあるものもあれば、東京港醸造(港区)や千代酒造(奈良)のものは濃厚で滑らか、米の表情が豊かです。どぶろくは、懐かしく親しみやすい味わいです。米はアジアの文化に欠かせないものであり、どぶろくを飲むと、新しい体験を共有するだけでなく、心地よく懐かしさを感じることができると思います」。
大規模な酒イベントに「どぶろく」で参加
今年の3月には木花之醸造所の細井洋佑社長をゲストに迎え、どぶろくパーティを開催しました。シンガポール初のスケールで催したイベントには、60名を超える人が来店し、大盛況だったそうです。
さらに4月には、2日間で2000人を超える人が来場した大規模な酒イベント「Singapore Sake Matsuri」にも出店しました。
![3月には初のどぶろくパーティを開催した](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_04.jpg)
![「Singapore Sake Matsuri」にて。来場者とアレクシスさん](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_05.jpg)
![「オムノム」はオフィスビルの1階。ランチタイムも営業している](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_06.jpg)
![コの字型のカウンターを囲むスタイルの「オムノム」の店内](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_07.jpg)
大好評などぶろく造りワークショップ
![どぶろく造り体験ワークショップの案内チラシ(左)。右はどぶろくの原料米で、兵庫県産山田錦を使う](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_08.jpg)
![最初に米を洗って蒸し、冷めたら米麹とポットに仕込む](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_09.jpg)
![参加者は自分で仕込んだどぶろくを持ち帰り、できあがりまで自分で管理する](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_10.jpg)
こうした取り組みなどを通じて、アレクシスさんをはじめ「オムノム」スタッフは全員でどぶろくを積極的にアピール。シンガポールでどぶろくラバーを育成していたのでした。
![アレクシスさん](/sites/default/files/styles/news_contents_img1/public/article_img1/trend231116_11.jpg)
記事の情報は2023年11月16日時点のものです。
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