アルコールそのものは、どのような味なのか〈老けない人は何を飲んでいる?⑥〉

お酒の味わいを言葉にするとよく出てくる「のどごし」や「キレ」。純粋なアルコールそのものの味。それらの正体を科学的につきとめようとしている人たちがいます。

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目次

「のどごし」とは何か、そして「キレ」とは何か

ビール、ワイン、日本酒、ウイスキー、焼酎などアルコール飲料にはいろいろなものがあります。味も麦、米、そば、いも、果実など原料の種類や、製造方法によってそれぞれ異なります。

ヒトは、カラダのどこでアルコールを味わって味の違いや美味しさを感じているのでしょうか。たとえばビールを考えてみましょう。ビールの美味しさを表現する言葉に「のどごしスッキリ」「のどごしを楽しむ」「のどごしの良さ」などがあります。なぜ、ビールの美味しさについて、のどを使って味わうような表現が多いのでしょうか。

「味のなんでも小事典」(日本味と匂学会編、講談社)のなかで、新潟大学の真貝富夫助教授らの報告があります。同氏は、咽頭部や咽頭部にある、味覚情報を伝える舌咽神経咽頭枝や上喉頭神経が、エタノールの味に敏感に反応していることを実験で証明しました。

また同氏は、のどには、のどにしかない特殊な神経があり、ビールなどの炭酸飲料で強く刺激されることを報告しています。のどがかわいたときにこの特殊な神経が刺激され、のどごしの感覚を味わうとともに脳にその信号が送られ、乾きが癒されたと感じます。この感覚は、爽快感、清涼感など、乾きがいやされたことを快感として捉えるものです。

ほかに、エタノールは脂溶性であるため、舌の上皮組織や味細胞の細胞膜を通過し、神経そのものを直接刺激している可能性もあることがわかってきました。

実は、日本酒の味を感じる神経も、ビールで刺激される神経と共通であることがわかっています。この神経応答(神経細胞の感覚刺激に対する応答)がサッと消える味わいが、キレがよいといわれる日本酒。逆に長時間にわたって神経応答が続くものは、のどもちがよい日本酒と表現されます。

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