2018.05.10
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「ビールを飲むまで水をがまん!」していませんか。〈老けない人は何を飲んでいる? ⑬〉

水の写真

仕事のあとのビールを美味しくしたいから、午後は水分を飲まないでがまんする……実はこれ、カラダにかなり良くないのです。

アルコールで水分補給はできません。さらに利尿作用も強力。

冷たいビールがおいしい季節がやってきました。気温が高くなると、少し動くだけで汗ばみます。さらに暑くなると、じっとしていても汗が流れでてきます。

 

こんな季節によく出会うのが、仕事帰りにキンキンに冷えた美味しいビールを飲むために、あえて日中、水やお茶などを飲まないでがまんするという人です。

 

でもちょっと待ってください。念のため申し上げておきますが、お酒は、水分補給になりません。時々、ビールで水分補給ができると勘違いされている方がいらっしゃいますが、それは不可能なばかりか、水分補給という点でみると、ビールはかえってマイナスに作用します。

 

お酒が水分補給にならない理由は、いうまでもありませんがお酒に含まれるアルコールの利尿作用です。ビールを1リットル飲むと、利尿作用で体の水分は1.2リットル失われるとも言われています。水分補給どころか飲めば飲むほど、カラダの中の水分が、どんどん失われていくということになりかねません。

 

水分を取りたいと身体が要求しているときにがまんするだけでも良くないのに、そこにビールが加わると、カラダはさらに悲鳴をあげることになります。

 

水のがまんは危険。飲酒中も前後もたっぶり水分補給を。

日中に汗をたっぷりかいた後、失った水分の補給をしないまま、夜になってお酒を飲むとどうなるでしょうか。

 

汗の水分は、もともと血液中の水分です。血液中の水分が汗としてたくさん使われれば、脳、腎臓、心臓などの臓器に送られる血液の量も少なくなります。

 

たとえば、腎臓に流れる血液が少なくなると尿の色が濃くなり、尿量も少なくなり、最悪の場合、尿の通り道の尿細管が詰まったりすることで、腎不全の状態に陥ることもあるとききます。

 

また水分不足は、二日酔いをおこしやすいのです。二日酔いの原因とされるアルコール中間代謝物質のアセトアルデヒドは、水をとることでカラダの外へ排出しやすくなります。外へ排出しないと、発がん性もあると言われるアセトアルデヒドが体の中で蓄積しやすくなります。

 

水は、血液成分でもあり、栄養や酸素の運搬などの体の機能維持、アセトアルデヒドの排出など大切な役割があります。

 

仕事から帰宅したら、お酒を飲む前にまず水を飲み、飲酒中も飲酒後も水を飲む習慣をつけましょう。居酒屋で飲んで帰宅して、またすぐにお酒を飲み足して眠ったりするのはもってのほか。二日酔いまっしぐらです。

 

もちろん、日中の水分補給をも忘れずに。汗をたくさんかくこれからの季節、水分補給を意識的に行って体をいたわってあげてください。

 

 

※ 記事の情報は2018年5月10日現在のものです。

 

 

森 由香子(もり ゆかこ)

森 由香子(もり ゆかこ)

管理栄養士・日本抗加齢医学会指導士。東京農業大学農学部栄養学科卒業。クリニックにて栄養指導、食事記録の栄養分析、食事管理業務に従事。フランス料理の三國清三シェフととともに病院食や院内レストランのメニュー開発、料理本制作の経験をもつ。管理栄養士・日本抗加齢医学会指導士の立場から食事からのアンチエイジングを提唱している。「老けない人は何を食べているのか」「病気にならない人は何を食べているのか」「体にいい『食べ合わせ』」「太らない人の賢い食べ方」「老けない人の献立レシピ」など著書多数。大学院(人間生活科学専攻、健康-栄養科学専修)在学中。  ⇒管理栄養士・日本抗加齢医学会指導士|森 由香子 公式サイト  

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