スウェーデンからやってきたオーガニッククラフトビール「ポッペルズ」を飲んでみた

日本では珍しい、スウェーデンからやってきたオーガニッククラフトビールをご紹介。本当においしいクラフトビールを広めたい！という気持ちでクラフトビール愛好家が集まって設立したクラフトブルワリーが送る「ポッペルズ」の味わいとは？

2023.02.06

メインビジュアル：スウェーデンからやってきたオーガニッククラフトビール「ポッペルズ」を飲んでみた

名古屋の酒類卸イズミックの青田が、いま注目のお酒の情報をバイヤー目線でお届けします！　今回はスウェーデンのクラフトビールをご紹介します。

スウェーデンのクラフトビール「ポッペルズ」

今年は年初のトレンド予測の記事で「とことんクラフトビール」と宣言しましたので、今回は早速クラフトビールをご紹介したいと思います。

ご紹介するのは「ポッペルズ」というスウェーデンのクラフトビール。クラフトビールというと、「これまでに飲んだことのないものを飲んでみたい」という気持ちが掻き立てられることってあると思うんですよね。そんなわけで今回は、ほとんどの方がまだ口にしたことがないであろうクラフトビールをセレクトしてみました。

スウェーデンのクラフトビールってあまりイメージが湧かないかもしれませんが、日本のIKEAでも低アルコールのクラフトビールが取り扱われていたことからも分かるように、ちゃんとクラフトビール文化の根付いた国だったりします。

ポッペルズはそんなスウェーデンの南西部に位置する人口第2の都市、ヨーテボリの近郊に2012年に設立された比較的新しいクラフトブルワリー。「本当においしいクラフトビールを広めたい」という共通の夢を持った15人のビール愛好家によって設立されました。

北欧と言えば、環境問題への意識が高いというイメージがあると思うのですが、そのイメージはポッペルズブルワリーも例外ではありません。電力をクリーンエネルギーの風力発電でまかなったり、洗浄は化学薬品を使わないオゾン洗浄に切り替えたり、二酸化炭素の排出量削減のために軽量瓶を使用するなど、様々な角度から環境に配慮したブルワリーです。

ここまで環境に配慮しているブルワリーとなると、つくられるビールももちろんオーガニック。EUが定めるオーガニック認証の高い基準をしっかりクリアしたオーガニックビールです。日本でもオーガニックワインはかなり一般的になってきましたが、オーガニックビールは意外と見かけないんですよね。

そうなると気になるのはやっぱりその味わい。というわけで早速試飲といきましょう。

ポッペルズ「トロピカルIPA」を飲んでみた

今回ご紹介するのは3種類。

まずは「トロピカルIPA」からです。

「トロピカルIPA」はマンゴーを使用したインディア・ペール・エール。マンゴーを使っているからトロピカルということでしょうか。フルーツ×IPAのスタイルは最近よく見かけますね。

色合いはゴールドでやや濁った感じ。IPAにしては明るめに思います。グレープフルーツよりもオレンジのような柑橘の香りが特徴的です。味わいもIPA特有のガツンとしたホップの苦みではなくオレンジピールのような苦みで、そこにマンゴー由来のフルーティーな味わいが調和してトロピカルな印象に仕上がっています。

アルコール度数は6.5％と、平均的なIPAと同様に高めではありますが、セッションIPAのようなライトな飲み口なので食事にも合わせやすく、ハンバーガーやタコスのようなちょっとボリューミーな肉料理に合わせて楽しめそうです。

ポッペルズ「サワーフルーツエールストロベリー」を飲んでみた

続いて「サワーフルーツエールストロベリー」です。

「サワーフルーツエールストロベリー」はストロベリーを使用したサワーエール。アルコール発酵前の麦汁を乳酸発酵させるケトルサワリングという製法でつくられているそうです。サワーエールはここ数年、クラフトビール業界では注目のスタイルですね。

色合いはややくすんだピンク。こちらも少し濁った感じです。香りはストロベリーの印象が強く、味わいもストロベリーっぽい酸味が特徴的で、どことなくイチゴジャムっぽい感じがあります。最初、少しだけ酸味の強さに驚きましたが、慣れてくるとクセになる酸味です。

このすっきりとした酸味に合わせたいのはやっぱり揚げ物。フライドチキンやフライドポテトとの相性は抜群だと思います。

ポッペルズ「サワーフルーツエールマンゴーパッション」を飲んでみた

最後は「サワーフルーツエールマンゴーパッション」です。

「サワーフルーツエールマンゴーパッション」はマンゴーとパッションフルーツを大量に使用したサワーエール。先ほどの「サワーフルーツエールストロベリー」と同じくサワーエールです。

見た目はまるでマンゴージュース。甘いフルーツの香りに、トロピカルなフルーツの風味、そこにしっかりとした酸味。こちらもしっかり酸っぱい印象ですが、この酸味も慣れてくるとまたクセになる酸味です。

この酸味に合わせたいのはやっぱり揚げ物。ストロベリーのほうと比べるとこちらのほうがトロピカルな印象が強く、ちょっと辛い料理に合わせたい雰囲気なので、ヤンニョムチキンのような甘辛い味付けの揚げ物がおすすめです。個人的にはスパイスカレーと一緒に楽しみたい感じです。

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どれもスタンダードなクラフトビールとはちょっと趣が異なり、今までの苦みに寄ったクラフトビールブームから、味わいが多種多様になってきたなという印象を受けました。クラフトビールにまた新たな波が押し寄せてきており、これからさらに楽しくなりそうな予感がします。やっぱり今年は「とことんクラフトビール」だなと改めて実感しました。

おそらくこのスウェーデンのクラフトビールはまだ飲んだことがないという方も多いと思いますので、クラフトビールファンの皆さま、ぜひ家飲みでお試しいただければと思います。

【商品概要】ポッペルズトロピカルIPA