幻の「百年酵母」仕込みの第2弾『伝匠月桂冠 百年酵母仕込み 紅熟』が発売!

今年の春に100年の時をこえて復活した月桂冠発祥の「きょうかい2号酵母」の日本酒。その日本酒「伝匠月桂冠 百年酵母仕込み 紅熟」が夏の間の熟成を経て、この秋再発売。夏の間低温で熟成され、味わいはどう変わったのでしょうか?

ライター:青田俊一青田俊一
メインビジュアル:幻の「百年酵母」仕込みの第2弾『伝匠月桂冠 百年酵母仕込み 紅熟』が発売!
名古屋の酒類卸イズミックの青田が、いま注目のお酒の情報をバイヤー目線でお届けします! 今回は月桂冠の百年酵母仕込みの第2弾をご紹介します。

熟成された百年酵母仕込みの日本酒

以前こちらでご紹介した月桂冠の「きょうかい2号酵母」で仕込んだ日本酒。限定販売だったので記事でご紹介した頃には完売してしまっていたわけなんですが、このたび一部よけて貯蔵し、熟成させていたものが再発売されたということで、早速紹介させていただきたいと思います。

100年以上前に頒布されていた「きょうかい2号酵母」を使って醸していることから「百年酵母」と名付けられたこのシリーズ。

「きょうかい2号酵母」についての詳しいことは以前の記事を読んでいただくとして、この酵母の1番の特徴は現在頒布されている7号や9号といった主流の酵母とは遺伝子が大きく違うということ。その酵母の性質の違いから発酵の具合や仕上がりも大きく異なるという特徴があります。

2017年、「きょうかい2号酵母」の頒布開始から100年を迎えたこの年に本格的に酒造りが再開され、今年ようやく商品化に至ったわけですが、製品として出荷せずに貯蔵、熟成させていたものをこの秋に再び発売する運びとなりました。

それが今回ご紹介させていただく「伝匠 月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸 紅熟(こうじゅく)」です。
 
伝匠 月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸「紅熟」
この「伝匠 月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸 紅熟」は夏にかけて約200日の間にわたり低温で熟成させたもの、所謂ひやおろし的な立ち位置の商品になります。

もともとの原酒は以前ご紹介した春に発売された商品と同じということなので、この熟成期間でどのように変化したかが楽しみです。というわけで、早速お楽しみのテイスティングタイムといきましょう。

「伝匠 月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸 紅熟」の味わいは……?

伝匠 月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸
香りをしっかり楽しみたいので、大吟醸用のグラスに注ぎます。

グラスに注ぐと甘くトロピカルな香りが漂います。熟成前のものはもう少し酸のある爽やかな香りの印象でしたが、熟成してより甘い香りが強調された感じがします。

口当たりはやさしくまろやか。熟成前と比べるとフレッシュ感がなくなり、酸味も控えめ。その分ジューシーな甘みが際立ちます。熟成してまろやかな印象にはなったものの、独特の果実感は健在。一般的なひやおろしとはやはりイメージが異なり、きょうかい2号酵母特有のフルーティな風味が特徴的です。

熟成前はアペリティフにおすすめな感じでしたが、こちらは食中酒としてのバランスのよさがあります。特に味の乗った秋の食材との相性はよさそうです。熟成したことで印象が変わりました。

今回も数量限定での発売ということで、前回の限定発売の際に残念ながら飲めなかった方にはぜひ、この熟成した味わいを楽しんでいただきたいところ。

100年のロマンの詰まったこの酵母ならではの味わい、秋の味覚に合わせて家飲みでお楽しみいただければと思います。
 

商品概要

  • 商品名:伝匠 月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸「紅熟」
  • 産地:京都府
  • アルコール度数:15%
  • 原材料:米(国産米)、米こうじ(国産米)
  • 精米歩合:60%
  • 容器・容量:720ml瓶
  • 参考小売価格:2,500円(税抜)
  • 製造元:月桂冠
  • ※要冷蔵
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※記事の情報は2019年10月7日時点のものです。
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